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【大リーグ】

松井 背番号は「35」へ メジャー昇格決定 55と決別

2012年5月30日 紙面から

3回、四球で出塁し、次打者の適時打で三塁を回り本塁に向かう松井=インディアナポリスで(共同)

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 【インディアナポリス(米インディアナ州)穐村賢】ゴジラが背番号35でメジャーに帰ってくる!! レイズは28日(日本時間29日)、傘下の3Aダーラムで調整を続けていた松井秀喜外野手(37)をメジャーに昇格させることを決めた。29日に本拠地セントピーターズバーグ(フロリダ州)で行われるホワイトソックス戦で合流する。巨人時代から19年以上つけていた背番号55との決別も決断、地元紙などは35番で再出発することが濃厚と伝えた。ゴジラにとってはメジャー4球団目。開幕から約2カ月遅れで、メジャー10年目のシーズンをスタートする。

 メジャー10年目のシーズンと引き換えに、代名詞でもあった55番と決別した。球団関係者によると、松井はメジャー昇格に合わせ、新たに背番号35を選んだ。

 「(背番号は)ある程度は決まってますけど、まあ楽しみにしてください」。3Aダーラムまでは55番でプレーしたが、いずれは通らざるを得ない道。レイズでは将来のエース候補の左腕ムーアがその数字を既につけており、別の番号にせざるを得なかった。巨人入団時から実に19年。背中を支えてきた相棒とはひとまず別れを告げた。

 新たな背番号には恩師との強い絆が刻まれている。巨人時代に指揮官だった長嶋茂雄終身名誉監督の背番号「3」と、これまで自身がつけてきた「55」の一つを取った番号だ。ミスターとゴジラが融合した最強の数字でもあり、メジャーでも通算318勝を挙げたフィル・ニークロ投手(元ブレーブスなど)ら名選手が愛用した名ナンバーとして知られる。

 開幕から2カ月。28日の3Aインディアナポリスとの試合後にメジャー昇格の報告を正式に受けたが、松井の「不動心」はまったく揺らがなかった。「素直にうれしいとはなかなか思えなかった。正直なところちゃんと(3Aで)成績を残して行きたかった。複雑な気持ちもある。でも決まった以上はしっかりやりたい」。3Aでは13試合で47打数8安打(打率1割7分)、本塁打なしの4打点。喜びを爆発させることなく、正直な思いを口にした。

 4月末にマイナー契約を結んでからの1カ月は、フロリダの延長キャンプに始まり、3A合流とこれまでのプロ野球生活でも経験したことのない出来事の連続だった。それでも一回り以上年下の選手とプレーしたことはこれからに向けて大きな糧となる。「結構、早く過ぎたような気がする。丸々1カ月、練習も試合もできたんで、自分にとって良かったと思えればいい。このあといいプレーができれば、いい期間だったということ」と前向きに捉えた。

 メジャー昇格後は最初から結果が求められる。貧打の野手陣のテコ入れとして昇格するが、ア・リーグ東地区の首位争いを繰り広げるチームにとって、調整不足という言い訳は通用しない。「試合に出たらしっかりいいプレーをできるようにするだけ。試合の中で状態を上げていくだけ」

 胸の内にため続けた思いをバットに乗せ、「レイズ松井」がメジャーの舞台で大暴れする。

 

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