今日は「
自修館中等教育学校」の塾対象説明会に行ってきました。この時期から中・高一貫の私立学校の説明会が続きます。全部に顔を出すのは不可能ですので、卒塾生が行っている学校、現在の塾生が受験する可能性が高い学校を中心に行くことにしています。
自修館中等教育学校は、毎年のようにmiyyjukuから受験生があり、毎年1名は進学している学校です。四谷大塚の偏差値で80%合格ラインでSS44、首都圏模試の偏差値で80%合格ラインが男子SS48、女子SS51という難易度です。小田急小田原線の愛甲石田からスクールバス、または徒歩の場所にあります。
この学校は説明会で授業参観をしっかりとさせてくれます。今日は、中1、中2、中3に卒塾生たちがそれぞれいるので、その子たちの様子を見がてら授業を見学してきました。
中3は英語の授業でした。教科書はTREASUREを使っています。多くの中・高一貫の私立校が使っているZ会が出版している教科書です。公立の中学で使っている英語の教科書も今春から語彙が増えて内容もボリュームアップしました。それでも、このTREASUREの語彙数や文法内容にはかないません。しかも進度も速く、今日の授業では、公立高校の入試レベルの文を中3生たちが学習していました。関係代名詞を中心に後置修飾を学んでいるところでした。生徒たちのノートもしっかりと予習がされていて、さすがだなぁ、といったところでした。miyajukuの中3生と比べるとやっていることは雲泥の差です。あと4年後には、公立中学に通うmiyajukuの生徒たちも、このTREASUREで英語を勉強してきた私立の一貫校の生徒と大学入試で闘うわけです。今の段階での「差」をしっかりと親と子が知っておくべきです。
中1生は数学の授業でした。こちらも「体系数学」という検定外教科書を使っていました。これも多くの私立の一貫校が使用している教科書です。決して難しい、ということではないのですが、やはり公立の中学で3年間かかって学ぶ内容を中2までの2年間で終わらせ、中3からは高校生の内容に進んでいくように1年前倒しのカリキュラムになっています。同時に、単元を細かく切るのでなく、式の計算であれば、中1で中2や中3の内容も一部入れていくような構成になっています。今日の中1生が学習していたのも、公立中であれば中2や中3で学ぶようなこともふくまれていました。
改めて、私立の一貫校の教育システムが、公立のそれとはまったく違うことを見てきました。自修館中等教育学校に中学から進学する生徒が公立中学に進むと、あれだけの学習をさせられることもなく、ぬるま湯の3年間を過ごすことになります。同時に、その結果としての高校進学も「ゆるい高校」への進学となり、その後の大学進学もAOやら推薦を利用した「行きたい大学ではなく、行ける大学」になるのは必然です。これが「ぬるま湯」のスパイラルです。
自修館中等教育学校では、AOや推薦での大学進学は事実上禁止しているようなかっこうになっていて、今春も126人の卒業生のうち124人がセンター試験を受験して、ほぼ全員が一般試験での大学入試を目指していったそうです。公立高校では進路選択は「自己責任」ですから、高校がここまで生徒の大学進学に関わることはありません。
何だか私立礼賛みたいな書き方になってしまいましたが、私の意図はそこにはありません。それほど私立の学校は内部努力をしている、ということです。私立に行けばその恩恵を享受できる、ということです。したがって、公立学校にこどもさんを通わせるのであれば、その「差」を意識する必要があるということです。お父さん、お母さんは、学習塾などで「差」を埋める手立てを講じるべきです。
今日も試験対策ですが、正直、学校の定期試験対策で学力はつきません。自修館の中学生たちは明確に大学入試を意識した学習をしています。その差を知る私にははがゆい一日になります。もちろん、塾ですので、定期試験対策をおこないますが
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ちょっと厳しい言い方ですが、このレベルの学校の定期試験を満点近い得点がとれずに先はない、ということです。