(2012年5月30日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
大西洋にまたがる2大名門財閥が手を結ぶことになった。英ロスチャイルド家のジェイコブ・ロスチャイルド卿が率いるRITキャピタル・パートナーズと米ロックフェラー財閥の資産運用・助言部門ロックフェラー・ファイナンシャル・サービシズ(RFS)が戦略的な提携関係を結ぶことで合意した。
■RITがRFSの株式37%を取得
RITキャピタル・パートナーズがRFSの37%株式を取得する。ロンドン上場の投資信託を手掛けるRITにとっては米国進出の足がかりとなる。金額は非公開としている。
この提携合意で、50年も親交が続く両家の当主、デービッド・ロックフェラー氏(96)とロスチャイルド卿(76)はビジネスの世界でも関係を築くことになる。
RFSの起源は1882年までさかのぼる。19世紀に「石油王」と呼ばれたジョン・D・ロックフェラー氏が財産を運用するため、当時は珍しかった資産管理を主目的とする会社を設立。それが後に他の富豪や基金、団体に向けた資産運用サービスへと発展した。現在、ロックフェラー家が過半数株を所有し、340億ドルの資産を運用している。
RITとの提携は投資ファンドの設立が主な狙いだ。他の運用会社を共同で買収し、相互に非常勤取締役を送り込むという。
RITキャピタル・パートナーズはロスチャイルド卿が少数株を保有し、19億ポンドの純資産は世界各地の公募株や国債、未公開株に投資されている。
■2年前の会合が発端
今回の提携話はロックフェラー氏が2年前に米運用会社ロックフェラー・アンド・カンパニーのルーベン・ジェフリー最高経営責任者(CEO)にロスチャイルド卿を引き合わせたのが発端となった。
1年後、ロンドンのスペンサー・ハウスにあるロスチャイルド卿の事務所で両者は再会し、同氏はロックフェラー株購入に向けた交渉を始める承認をジェフリーCEOから取り付けた。さらに2008年からRFSの株式を保有する仏銀ソシエテ・ジェネラルの資産運用部門、ソシエテ・ジェネラル・プライベート・バンキングとの長い交渉に入った。
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