大飯原発:再稼働で副大臣などを現地に常駐 事故相表明
毎日新聞 2012年05月30日 13時16分
細野豪志原発事故担当相は30日午前、鳥取県伯耆(ほうき)町で開かれた関西広域連合(連合長・井戸敏三兵庫県知事)の会合に出席し、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼動について、経済産業省の副大臣・政務官を責任者として現地に常駐させ、トラブル発生などの監視を行う方針を明らかにした。また同原発と関電の拠点施設、経産省原子力安全・保安院をテレビ会議システムで常時接続。緊急時には首相官邸とも接続し、監視態勢を強化する。
政府関係者によると経産省は同原発3、4号機を順次再稼働する際の6週間程度、副大臣や政務官をおおい町に交代で常駐させることを検討している。再起動からフル出力までの2週間程度はトラブルが起きやすいとされ、万一の際に迅速に対応する狙いだ。
細野氏はこのほか、保安院の責任者が現地に常駐▽検査要員の大幅増員−−なども行うとした。同原発の立地自治体である福井県の西川一誠知事が求めていた「特別な監視体制」に応える形で、新たな原子力規制組織発足までの暫定措置と位置付けた。大飯原発の再稼働に向け、政府が環境整備を進める狙いがある。【笈田直樹、丸山進】