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経済
【浪速風】「そろそろ時間切れ」は責任逃れだ (5月30日)
2012.5.30 11:20
[【浪速風】]
今年のプロ野球は引き分けが多い。節電に協力するため昨年から、延長は12回まで、もしくは3時間半を超えて新しいイニングに入らないと定められた。タイムリミット寸前の意図的な時間稼ぎも目立つ。勝ちに等しい、あるいは負けも同然の引き分けもあろうが、決着がつかない試合はつまらない。
▼こちらのタイムリミットはいつなのだろう。大飯原発の再稼働には物理的に約6週間かかるという。関西電力は7月2日以降を節電要請の期間としているから、もう時間切れである。一方で、猛暑とともにやって来る電力需給のピークは7月後半からと想定されており、それならまだぎりぎり間に合う。
▼民主党の前原政調会長は「そろそろタイムリミット」と言い、野田首相も「そろそろ判断しなければいけない」と語った。定まらない国の原発政策に地元の不信感が強まっているのに、「そろそろ」とはなんと悠長なことか。時間切れを責任逃れの理由にしたいのなら、考え違いだ。
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