中国書記官、農水機密に接触・何度も副大臣室へ
中国大使館1等書記官(45)による外国人登録法違反事件で、農産物の対中輸出促進事業に関する農林水産省の機密文書が外部に漏れ、書記官も内容を把握していた疑いがあることが分かった。
この事業は民主党の筒井信隆・農水副大臣が主導しており、書記官は副大臣室に出入りしたり、中国の国有企業を日本側に紹介したりするなど、事業に深く関わっていた。警視庁公安部は書記官の
問題の事業は、一般社団法人「農林水産物等中国輸出促進協議会」が、日本の農産物などを北京の施設で展示・販売する計画。中国の国有企業と提携し、協議会に参加する日本の農業団体や企業に、中国進出の足がかりを提供することを目的としていた。筒井副大臣は、自ら訪中して国有企業側と覚書を締結するなど同事業を主導してきた。
関係者の証言や協議会の資料によると、事業の事務は、鹿野農相グループの衆院議員の公設秘書(当時)が担当。2010年12月に鹿野農相から農水省顧問に任命され、中国側との交渉などを行い、翌年7月に協議会が発足すると、顧問を辞めて代表に就任した。
代表は、事業を進める中で、「取扱注意」などと書かれた同省の内部文書を入手しており、確認出来ただけで30枚を超えていた。中には、農水省が政府の統一基準に基づき、「機密性3」や「機密性2」に指定した文書が20枚近く含まれていた。機密性3は、3段階で最も機密性が高く、福島第一原発事故の影響を受けた国内のコメの需給見通しに関する文書などがあった。
文書について、代表は「筒井副大臣などからもらった」と話している。漏えい行為は職員の場合、国家公務員法違反にあたり、副大臣は、罰則はないが大臣規範に違反する。
書記官は、代表が拠点にしている鹿野農相グループの衆院議員の事務所を度々訪れており、関係者は「書記官も、代表から文書を見せてもらったり、内容を教えてもらったりしていた」と証言している。
一方、事業の構想は10年8月、筒井副大臣らによって民主党内に発足した勉強会で浮上したが、会が発足した背景の一つは書記官から同党関係者への働きかけだった。計5回の勉強会のうち、少なくとも2回に書記官が出席。「中国の企業と協力した方が良い」などと提案し、提携先として国有企業を紹介したという。
昨年5月に予定された展示施設のオープンは、輸出する農産物の検疫条件で中国側とトラブルになるなどして、延期が繰り返されており、その対応のため、書記官が何度も筒井副大臣室を訪れる姿を農水省幹部らが確認している。この事業は中国大使館商務部の担当で、経済部の書記官は直接の担当ではなかった。
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