政治【菅前首相聴取】「事実と違う」「なぜ嘘つく」 東電からも不満の声2012.5.28 21:58

  • [PR]

政治

  • メッセ
  • 印刷

【菅前首相聴取】
「事実と違う」「なぜ嘘つく」 東電からも不満の声

2012.5.28 21:58
東京電力福島原発事故調査委員会(国会事故調)に参考人として臨んだ菅直人前首相=28日午後、参院議員会館(松本健吾撮影)

東京電力福島原発事故調査委員会(国会事故調)に参考人として臨んだ菅直人前首相=28日午後、参院議員会館(松本健吾撮影)

 国会事故調の参考人として呼ばれた菅直人前首相は、自身の対応の問題点を指摘されると「東京電力や保安院からの情報がなかった…」と責任転嫁を繰り返した。だが、当時を知る関係者は「事実と違う」と証言。「しょせん、首相の器ではなかったということ」との声も漏れた。

 「なぜあんな嘘をつくのか。あの時は誰が見ても冷静さを欠いていた」。東電幹部が“あの時”と語るのは、昨年3月15日早朝。菅氏が東電本店に乗り込み、「撤退はあり得ない」と怒鳴り散らしたとされる日だ。国会事故調で菅氏はこのことを「命がけで頑張ってもらいたい気持ちで話した。叱責のつもりはまったくない」と弁明した。

 しかし、東電幹部によると、菅氏は血相を変えて本店2階の緊急時対策本部に現れると、周りにいた東電社員に対し「お前は技術屋か!」「説明するのはお前か!」と、手当たり次第に迫った。マイクを手にすると脅迫するように「撤退なんかあり得ない。撤退したら東電はつぶれる」と大声で叫んだといい、その声は部屋の外にまで響いた。

 緊急時対策本部は、福島第1原発ともテレビカメラでつながっていた。この幹部は「現場は命懸けで作業していた最中。菅さんの当時の発言はあまりに失礼なものだ」と憤った。

 菅氏に「情報がまったくあがってこなかった」と一刀両断された保安院の幹部も「われわれも情報を必死で集めていた。なのに、あの言い方はひどい」と悔しさをにじませた。(原子力取材班)

このニュースの写真

東京電力福島原発事故調査委員会(国会事故調)に参考人として出席、質問に答える菅直人前首相=28日午後、参院議員会館(酒巻俊介撮影)
東京電力福島原発事故調査委員会(国会事故調)に参考人として出席、質問に答える菅直人前首相=28日午後、参院議員会館(酒巻俊介撮影)
東京電力福島原発事故調査委員会(国会事故調)に参考人として出席、質問を聞く菅直人前首相=28日午後、参院議員会館(酒巻俊介撮影)
東京電力福島原発事故調査委員会(国会事故調)で質問を聞く菅直人前首相=28日午後、参院議員会館(酒巻俊介撮影)
東京電力福島原発事故調査委員会(国会事故調)に参考人として出席した菅直人前首相=28日午後、参院議員会館(酒巻俊介撮影)

関連ニュース

  • [PR]
  • [PR]

[PR] お役立ち情報

PR
PR

編集部リコメンド

このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。
© 2012 The Sankei Shimbun & Sankei Digital