フジテレビで放映されていた「家族のうた」というドラマが視聴率が低かったために、打ち切りになったそうです。
打ち切りに対して、フジテレビの社長が言ったコメントが下記だそうです。
「良いものを出せば見ていただける。テレビは衰退産業ではないとも思っている。テレビ離れ故にとは思っていない」とあくまで「家族のうた」の内容に打ち切りの原因があると話した。
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2012/05/25/kiji/K20120525003324580.html
つまり、「家族のうた」自体が良くなかったから視聴率が伸びなかったというコメントですね。
連続ドラマというのは、基本的には初回の視聴率が高くてそれから下がってくものだったりします。
第一回を見ないで、続きから見ても面白くないので、途中から増えるってのはあんまり無いわけです。
んで、一回目を見て面白くないと思ったら、2回目から見なくなり、視聴率が下がっていくわけです。
超有名ドラマとかだと、途中から世間で話題になって視聴率があがったりもあるようですが、稀有な例ですね。
んで、「家族のうた」は初回の平均視聴率が6.1%ですから、ずっと視聴率一桁台が続くのは当然なんですよね。
おいらは、「家族のうた」を見たことがないのですが、第2回が3.6%、第3回が3.4%、第4回が3.1%、第5回が視聴率3.3%ということで、見ることに決めた3%ぐらいの人たちは、ずっと見続けてるので、質はそんなに悪くなかったんじゃないかと思うのです。
見るに耐えないモノだったら、どんどん視聴率は下がっていきますからね。
現場が良い作品を作っていたとしても、そもそも知ってる人が少ないので、良い作品だと知られないまま廃れていくというのは、映画とか音楽や小説などでも、よくあることです。
んで、初回の6%というのは、作品を見る前の広報活動で決まる数字なのですね。
役者やタイトルや番組の内容などを潜在視聴者に、前もって伝えて、テレビの前で準備してもらうわけです。
なので、初回視聴率は作品の良し悪しと関係ないところで決まるわけです。
そこが低いのは現場の責任じゃないと思うのですよ。
というような、能書きは、テレビ局の仕事をしたことが無い外部の人ですらわかる話なんですけど、テレビ局の偉い人がそれを理解してないってことなんですよね。。。
例えば、テレビ東京の深夜にやたらに質の高いクラシック音楽の番組とか作っても視聴率は振るわないと思うのですよ。
コンテンツのレベルが高かったとしても、それをどうやって届けるのか?という編成部門や広報がアホだと、コンテンツの価値が評価されずに失敗に終わったりするわけです。
そういった事実を偉い人が認識してないとすると、いい作品を作ることに注力するのではなく、
「話題性のあるタレントを流行りのテーマのドラマに出てもらい、インパクトのあるタイトルにする。内容はどうでもいい」
「コストがやたらに低い海外のドラマを流して低視聴率でも儲かる構造を作る」
とか、内容に力を入れてない面白くないモノばかりが増える方向に進んじゃうと思うんですよね。。。
まぁ、嫌なら見るなって言って、本当に見る人が少なくなってる昨今みたいですけど、いい作品まで埋もれちゃうのはもったいないですよね。
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