【真夜中なら犠牲者30万人も】南海トラフ 政府の作業部会が警鐘
「南海トラフ」の巨大地震対策を検討する政府の作業部会は29日までに、被害推計を①冬の午前5時②秋の正午③冬の午後6時―など複数で設定し、試算する方針を決めた。就寝、職場への人の集中、暖房や調理での火の使用などで被害の拡大が予想される時間帯。主査の河田恵昭関西大教授は「真夜中なら犠牲者が30万人を超えてもおかしくない」としている。
30万人は、国が2003年に想定した死者数約2万5千人の10倍超。河田氏は、昼間に発生した東日本大震災の死者・行方不明者が約1万9千人で、深夜なら6万人近くになったと指摘し、東海沖から四国沖の南海トラフが起こす巨大地震の被災地域人口が東日本大震災の約6倍であることから、最悪の数字で警鐘を鳴らしている。
作業部会は6月以降、設定ごとに死傷者数や建物倒壊数などの被害想定をまとめる方針。必要に応じて、想定する季節や時間帯の追加も考える。
(共同通信)
◎地方整備局長に指揮権集約
災害派遣隊の活動迅速化
前田武志国土交通相は29日の記者会見で、大規模災害発生後のインフラ復旧に当たる緊急災害対策派遣隊が被災地で迅速に活動できるよう、指揮監督権を地方整備局長に集約するなど命令系統を明確化したと発表した。
派遣隊は2008年に創設され、全国8カ所の地方整備局の技術職員ら約3500人で構成。東日本大震災では道路の応急復旧などを支援したが、発生直後は派遣先の決定が遅れるなどの課題が指摘された。
新体制では国交相に監督権を残しながらも、地方整備局長に大幅に指揮権を持たせる。本省には派遣隊を担当する事務局を新設し、活動計画の策定や隊の運営に当たる。
前田氏は「整備局の現場力、統合力、即応力がいっそう発揮しやすくなる」と意義を強調した。
(共同通信)
2012/05/29 15:11