こんにちは。ディレクターの谷口です。以前、 「正直者が得をする!」クチコミPRの真実」という記事がありましたが、今回あらためて別の角度から、ブロガーに商品のPRをしてもらう、いわゆる「ブロガーリレーション」について書きたいと思います。
【01】ブロガーリレーションの課題
「ある商品について、ブロガーが心から良いと思って記事を書いた結果、その商品が売れた」という場合、何も問題はありません。しかし、ブロガーへの報酬が発生すると、ややこしくなります。もし報酬のため真意ではない記事が書かれたのであれば、読者に不信感を与えます。また、報酬だけを目的に書かれたいいかげんな記事だった場合、スパムに近いブログになりかねません。
ブロガーリレーション自体を良い、悪いということは不毛だと思うので、今回は、
1)ブログの人気「どれくらい見られているか?」
2)ブログの内容「どのようなブログか?」
3)紹介のされ方「どのような記事か?」
という3つの視点から整理することで、どのような「ブロガーリレーション」ならより良いのか、ということを考えてみたいと思います。
【02】ブロガーリレーションの分類
まず3つの視点をそれぞれ軸に分類し、直方体をつくり、ゾーン分けをしてみました。
第一の軸は、「どの程度人気があるブログなのか?」というもので、トップ(最高に人気がある)、ミドル(ほどほど)、テール(あまり知られていない)と分けてみます。
第二の軸は、「ブログの内容」を整理します。「オーストラリア株の研究ブログ」など、あるテーマに限定した専門的なブログなのか、「○○の日記」などの、人にフォーカスしたブログなのか、という違いを明確にする必要があります。専門ブログが「その専門に関係する商品を紹介する場合」と、雑記など、一般的な日記で商品を宣伝するのでは、意味合いと効果が違ってくるからです。
第三の軸、記事の中での商品の紹介され方ですが、「広告寄り」か「PR 寄り」かという点で分類することができます。「広告」とは何らかの報酬のために、ブロガーが記事を書いている場合です。「PR」とは商品情報を知ったブロガーが、その商品を良いと判断した上で書いている場合です。この2つの違いについては、【04】で詳しく紹介します。
上記3軸で正方形をつくり、A〜Fのゾーンに分けます。
結論から言うと、Bの「PR 活動によって、ミドル層の専門ブログが書いた記事」が最も効果のある「ブロガーリレーション」であると思います。
【03】広告と PR の違い
「広告」と「PR」の違いですが、広告とは、例えば「レストランに行ってお金を払えば食事が提供される」というような、一種の契約関係です。一方PRとは、「友人の家に遊びに行ったら食事を出してくれた」というように、契約関係ではありません。広報記事やニュースで知った情報を、メディアが読者にとってメリットがあると判断した場合に、自らの意思で流すことを言います。
ですから、「広告」ではなく「PR」によって書かれた記事、というのは、その商品が良いと思った時にのみ記事を掲載する自由がブロガーにあります。
ここで難しいのは、「本当に商品が良いと思って書いたのか」というのは、“本人にしかわからない”ということです。金銭ではなくても付き合いなど、何らかの事情が発生しているかもしれません。
ここで、視点を変えて、「本心でない事を書くことで受けるダメージの多いブロガーほど、本心から書くのではないか」という仮説を立てられないでしょうか。
【04】専門的ブログと個人的ブログ
“悪いもの”を推薦した場合、もっともダメージを受けるのは、その商品の分野の専門ブログです。読者はそのブログの専門性を評価しているのであり、「単純に面白いから」などという理由で、ブログを読んでいるわけではありません。専門性への信頼を毀損(きそん)するような行為を専門ブログは避けるはずです。
これが、「PR 活動によって、ミドル層の専門ブログが書いた記事」が最も効果のある「ブロガーリレーション」であると思う理由です。
また、「なぜミドル層か」ということですが、トップ層のブログというのは数が限られています。ミドル層でも、専門ブログが自分の専門に関係する商品を紹介するのであれば、高い効果が期待できると考えるからです。
【05】終わりに
今回は「PR でミドル層の専門ブログ」に特化して話しましたが、他のゾーンでも様々な可能性があると思います。
メーカーがブロガーへ、「こんな商品はどうですか?」と PR できる機会があるのは、双方にとって、とても良いことだと思います。ブロガーが商品をPRすることについて、極論をくだすのではなく、ブログの特徴を活かした様々な「ブロガーリレーション」を発展させていければと思っています。
ライブドアでは、サービスのトレンドに興味のあるディレクターも募集しています。
【01】ブロガーリレーションの課題
「ある商品について、ブロガーが心から良いと思って記事を書いた結果、その商品が売れた」という場合、何も問題はありません。しかし、ブロガーへの報酬が発生すると、ややこしくなります。もし報酬のため真意ではない記事が書かれたのであれば、読者に不信感を与えます。また、報酬だけを目的に書かれたいいかげんな記事だった場合、スパムに近いブログになりかねません。
ブロガーリレーション自体を良い、悪いということは不毛だと思うので、今回は、
1)ブログの人気「どれくらい見られているか?」
2)ブログの内容「どのようなブログか?」
3)紹介のされ方「どのような記事か?」
という3つの視点から整理することで、どのような「ブロガーリレーション」ならより良いのか、ということを考えてみたいと思います。
【02】ブロガーリレーションの分類
まず3つの視点をそれぞれ軸に分類し、直方体をつくり、ゾーン分けをしてみました。
第一の軸は、「どの程度人気があるブログなのか?」というもので、トップ(最高に人気がある)、ミドル(ほどほど)、テール(あまり知られていない)と分けてみます。
第二の軸は、「ブログの内容」を整理します。「オーストラリア株の研究ブログ」など、あるテーマに限定した専門的なブログなのか、「○○の日記」などの、人にフォーカスしたブログなのか、という違いを明確にする必要があります。専門ブログが「その専門に関係する商品を紹介する場合」と、雑記など、一般的な日記で商品を宣伝するのでは、意味合いと効果が違ってくるからです。
第三の軸、記事の中での商品の紹介され方ですが、「広告寄り」か「PR 寄り」かという点で分類することができます。「広告」とは何らかの報酬のために、ブロガーが記事を書いている場合です。「PR」とは商品情報を知ったブロガーが、その商品を良いと判断した上で書いている場合です。この2つの違いについては、【04】で詳しく紹介します。
上記3軸で正方形をつくり、A〜Fのゾーンに分けます。
結論から言うと、Bの「PR 活動によって、ミドル層の専門ブログが書いた記事」が最も効果のある「ブロガーリレーション」であると思います。
【03】広告と PR の違い
「広告」と「PR」の違いですが、広告とは、例えば「レストランに行ってお金を払えば食事が提供される」というような、一種の契約関係です。一方PRとは、「友人の家に遊びに行ったら食事を出してくれた」というように、契約関係ではありません。広報記事やニュースで知った情報を、メディアが読者にとってメリットがあると判断した場合に、自らの意思で流すことを言います。
ですから、「広告」ではなく「PR」によって書かれた記事、というのは、その商品が良いと思った時にのみ記事を掲載する自由がブロガーにあります。
ここで難しいのは、「本当に商品が良いと思って書いたのか」というのは、“本人にしかわからない”ということです。金銭ではなくても付き合いなど、何らかの事情が発生しているかもしれません。
ここで、視点を変えて、「本心でない事を書くことで受けるダメージの多いブロガーほど、本心から書くのではないか」という仮説を立てられないでしょうか。
【04】専門的ブログと個人的ブログ
“悪いもの”を推薦した場合、もっともダメージを受けるのは、その商品の分野の専門ブログです。読者はそのブログの専門性を評価しているのであり、「単純に面白いから」などという理由で、ブログを読んでいるわけではありません。専門性への信頼を毀損(きそん)するような行為を専門ブログは避けるはずです。
これが、「PR 活動によって、ミドル層の専門ブログが書いた記事」が最も効果のある「ブロガーリレーション」であると思う理由です。
また、「なぜミドル層か」ということですが、トップ層のブログというのは数が限られています。ミドル層でも、専門ブログが自分の専門に関係する商品を紹介するのであれば、高い効果が期待できると考えるからです。
【05】終わりに
今回は「PR でミドル層の専門ブログ」に特化して話しましたが、他のゾーンでも様々な可能性があると思います。
メーカーがブロガーへ、「こんな商品はどうですか?」と PR できる機会があるのは、双方にとって、とても良いことだと思います。ブロガーが商品をPRすることについて、極論をくだすのではなく、ブログの特徴を活かした様々な「ブロガーリレーション」を発展させていければと思っています。
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