経口避妊薬使用の若齢女性でクローン病リスクが増大 【海外ニュース】

健康美容EXPO > 健康美容EXPOニュース > 海外ニュース:TOP > 女性の健康 > 経口避妊薬使用の若齢女性でクローン病リスクが増大

   注目ワード: インフルエンザうつ放射能保湿ダイエット冷え美白スキンケア

経口避妊薬使用の若齢女性でクローン病リスクが増大

20120528_w01.jpg若齢女性による経口避妊薬、高齢女性によるホルモン療法の使用が炎症性腸疾患(IBD)と関係する可能性が、新しい研究で示され、米サンディエゴで開催された米国消化器病週間(DDW2012)で発表された。

米マサチューセッツ総合病院(ボストン)のHamed Khalili博士らの研究で、経口避妊薬はクローン病(Crohn's disease)の高リスクと、また一部の女性が閉経後に受けるホルモン補充療法は潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)と関係していることが明らかになった。このうち経口避妊薬とクローン病において最も大きな患者での関連性が示され、経口避妊薬を5年以上使用すると、クローン病リスクは3倍になるという。

Khalili氏らは大規模な米国看護師健康研究(NHS)IおよびIIに登録された若齢女性約23万3,000人を対象に、最初の研究がスタートした1976年から2008年までのデータを検討。その結果、クローン病309例、潰瘍性大腸炎362例が認められた。避妊薬を全く使用しなかった女性と比較したところ、現在避妊薬を使用している女性ではクローン病リスクはほぼ3倍であった。潰瘍性大腸炎については、非使用群に比べてリスクは増大していなかった。

2つ目の研究では、1976年にスタートしたNHSに登録されていた閉経後女性10万9,000人近くのデータを検討。同氏らが2008年に追跡調査を行った結果、クローン病138例、潰瘍性大腸炎138例が認められ、ホルモン療法群の潰瘍性大腸炎リスクは非ホルモン療法群の1.7倍であった。クローン病では関係はみられなかった。両研究は、ホルモンを用いた治療と消化管障害の関連性を示しているが、因果関係は証明されていない。

Khalili氏は「これらの明白な関連性について、現時点では機序は明らかではない。動物研究では、エストロゲン投与により、大腸が炎症にさらされやすいことが明らかにされている」と述べている。同氏は「IBDの強い家族歴があり、経口避妊薬を使用している女性は、関連性が示された今回の研究結果について認識する必要がある」と述べている。両研究の共著者の1人は、ファイザー社、ミレニアム・ファーマシューティカルズ社、バイエルAG社の顧問を勤めていることを開示している。

別の専門家は、「この関係はおそらく若齢女性でより懸念される。高齢女性ではリスクがあるものの、ごくわずかなようである。経口避妊薬を使用している若年女性でのクローン病との関係(リスク増大)のほうが強いと思われる」と述べている。今回の研究は学会発表であるため、データおよび結論は、ピアレビューを受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなす必要がある。(HealthDay News 5月21日)

http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=664939
Copyright (c) 2012 HealthDay. All rights reserved.

2012年5月28日 14:45 [女性の健康]

注目コンテンツ

「目の下のクマ」「肩こり」など、Tie2(タイツー)を活性化する植物エキス(ヒハツ)の効果

連載・コラム

中国進出コラム

中国ビジネス最前線~リアルチャイナを探る~

専門家がコラムやレポートで最前線の中国情報を発信するインターナショナルなビジネスマン必見のコーナー(@中国ビジネスヘッドライン) >>

第101回

まるわかり!~簡単アンチエイジング~

イケメンドクター・澤田彰史がアンチエイジングに関するトピックを医師の立場からやさしく噛み砕き、分かりやすく解説します>>

花粉症対策 amazon 売れ筋ランキング
目薬
※情報提供:Amazon.co.jp(情報は毎日1度更新)
※価格は変動している場合がございますので、ご了承下さい。
健康業界・美容業界に関連するご意見・ご相談はお気軽に
Copyright© 2005-2011 健康美容EXPO [全研本社(株)] All Rights Reserved.