東海第2原発:運転差し止め訴訟 提訴へ300人、水戸で決起集会 市民、弁護士一堂に /茨城
毎日新聞 2012年05月28日 地方版
東海村にある日本原子力発電東海第2原発の運転差し止め訴訟を7月末に提訴予定の「東海第2原発訴訟原告団」が27日、水戸市五軒町の「みと文化交流プラザ」で決起集会を開き、原告団を形成する市民や弁護士ら約300人が参加した。原告団は現在194人に上り、賛同者は202人。弁護団は県内外の弁護士66人で確定した。原告団と弁護団が一堂に会したのは初めて。
決起集会で、呼び掛け人の一人である川口玉留・茨城平和擁護県民会議会長は「福島県では憲法で保障された権利が保障されていない。東海第2原発の再稼働を認めない活動を共にしていきましょう」と呼びかけた。続いて原告の中から5人が決意を表明。ひたちなか市、会社員、加藤由紀子さん(38)は「原発に頼らない社会を作るために声を上げ続けることが大人の責任」と訴えた。
一方、井野博満・東京大名誉教授(金属材料学)による基調講演もあり、1970年代に運転を開始した原発の圧力容器鋼材は不純物が多いことなどを挙げ「東海第2原発(1978年運転開始)は、ただちに運転をやめるべきだ」と指摘した。