小樽商科大(北海道小樽市)のアメリカンフットボール部の学生9人が学内で急性アルコール中毒になった事故で、意識不明の重体だった1年生の男子学生(19)=札幌市豊平区=が24日夜に死亡した。
小樽署によると、男子学生は事故の起きた7日から入院していたが、24日午後10時半ごろ、入院先の病院で死亡が確認された。同署が死因を調べている。
一方、6月29日から3日間予定されていた大学祭「緑丘(りょっきゅう)祭」を中止すると、学生による実行委員会が22日に決めたことについて、山本真樹夫学長は取材に対し、「悩んだ末の決定だと思う。彼らの判断を重く受け止め、尊重したい」と述べた。
緑丘祭は今年で第60回を迎える予定だった。大学紛争当時の1969年からの3年間を除いて、中止になるのは初めてという。
実行委は年に1度の緑丘祭のための常設組織。アメフト部の飲酒事故後、1〜3年生の約40人の委員たちが、開催するかどうかの協議を続けてきた。委員からは「開催すべきだ」という意見も出たが、最終的には全会一致で中止を決めたという。
委員長の吉本智さん(3年)は「当事者たちだけではなく、学生全体、大学にとっても重大な事態だと考え、(中止を)決めた」と話している。