飲酒運転:なくならない…撲滅に向け条例を 昨年5月に死亡の三浦さん母、29日に県警などに要望書提出へ /広島
毎日新聞 2012年05月26日 地方版
◇福岡県で制定の例、参考に
安佐南区の県道で昨年5月、自転車で帰宅中だった崇徳高校2年、三浦伊織さん(当時16歳)=同区相田7=が、飲酒運転の軽乗用車にはねられて死亡した事件で、三浦さんの母由美子さん(42)が29日、県や県警などに対し、飲酒運転撲滅に向けた条例の制定を求める要望書を提出する。警鐘が鳴らされながら重大事故が無くならない現状を憂い、飲食店などを巻き込んだ活動の推進や、違反者への罰則などを求め、「飲酒運転ゼロ」の実現を目指す。【中里顕】
由美子さんは、三浦さんをはねた車を運転していた元トラック運転手の沼田晋受刑者(45)=危険運転致死罪で懲役10年が確定(求刑・懲役12年)=の裁判員裁判が1月末に終了した後、飲酒運転撲滅の条例制定に向けて、弁護士と相談しながら要望書の作成を進めてきた。福岡県議会で今年2月に可決された条例は、飲酒運転をした人にアルコール依存症からの更生プログラムを受けさせ、違反者には罰則(5万円以下の過料)もある全国初の条例で、それを参考に広島でも同様の条例制定を求める。