接触型ICカードの概要 |
■接触型ICカードとは? |
キャッシュカードやクレジットカードと同じ大きさのプラスチック製カードの表面に取り付けられている金メッキされたICモジュールが、「単なるプラスチックカードではない」という印象をアピールしている接触型ICカード。
そのICモジュール端子とリーダ/ライタの端子が接触することで電力供給や通信を行っています。
接触端子によって確実な読み取りが可能になるため、セキュリティが最も求められる決済やPKIでの認証ツール等の用途に用いられます。
接触型ICカードには、専用OSと呼ばれるNative OSとアプリケーションの追加・削除が可能なプラットフォーム型OSの2種類があります。
|
ICモジュール端子の役割 |
 |
1.Vcc |
:回路電圧 |
5.GND |
:グランド |
2.RST |
:リセット信号 |
6.Vpp |
:書込み供給電圧 |
3.CLK |
:クロック信号 |
7.I/O |
:データ入出力信号 |
4.RFU |
:将来利用 |
8.RFU |
:将来利用 |
|
|
ICチップの構造 |
 |
1. |
CPU(Central
Processing Unit)
中央演算処理装置 |
2. |
ROM(Read-Only Memory)
読出し専用メモリで実行プログラムや暗号アルゴリズムを格納
|
3. |
RAM(Random-Access
Memory)
データ処理メモリ |
4. |
EEPROM(Electrically
Erasable Programmable ROM)
電気的に書換え可能なデータ格納用不揮発性メモリ
大容量の為、1枚のカードで多目的利用が可能
|
5. |
Co-Processor
RSA暗号等、公開鍵暗号アルゴリズムを高速に処理する為の処理装置 |
|
|
専用OS(Native
OS) |
専用OS(Native OS)と呼ばれているICカードは、OSとアプリケーションが一体化した形でROMに格納されています。
●
|
特徴 |
・
|
同一内容(単一、単機能)のICカードを大量に発行する場合は、プラットフォーム型OSよりカード単価・発行費用が比較的安価。
|
・
|
チップが持つ固有のアセンブリ言語でプログラミングを行うため、アプリケーションをコンパクトに開発可能。これによりプラットフォーム型OSより小容量のチップに搭載することが可能。
|
・
|
各ICチップの特性を活かしたアプリケーションを搭載。
|
|
|
■専用OS(Native
OS)
カードイメージ図
|
|
|
|
プラットフォーム型OS |
アプリケーションの追加・削除ができるプラットフォーム型OSは、ROMに基本処理を行うICカードOS※1を持ち、搭載するアプリケーションは書換え可能なEEPROMに格納します。
●
|
特徴 |
・
|
アプリケーションの追加・削除が可能。
|
・
|
プラットフォーム型OSに対応したアプリケーションを開発することにより、ICチップを意識しないでアプリケーションを複数搭載することが可能。
|
※1
|
ICカードOSの代表的なものとして、「MULTOS」と「Java
Card™」の2種類があります。
DNPは世界で唯一、「MULTOS」「Java™ Card」の両方のOS開発を行って
います。
|
|
|
■マルチアプリケーションOS
カードイメージ図
|
|
|
|
※記載されている商品名は、各社の商標または登録商標です。