核燃サイクル秘密会議:原子力委員長「あいさつしただけ」
毎日新聞 2012年05月25日 02時55分(最終更新 05月25日 09時11分)
原発推進側による「勉強会」と称した秘密会議問題で、近藤駿介原子力委員長(69)は23日の取材で「調べてみないといけない」と調査する姿勢を示した。しかし自らが出席した昨年12月8日の会合は「あいさつしただけ。問題ない」と言い切り、責任は監督責任にとどまるとの見解だった。
「会議の案を作る時には専門家に聞く。資料(データ)も必要。そういう勉強会はやるんだよ」。近藤委員長は冒頭、事業者を集めて開く勉強会自体に問題はないと強調。「でも(意見を聞くような)秘密会議ってのはやらないんじゃないの」と存在を否定した。
4月24日に原子力委・小委員会で使用する予定の報告案の原案が配布され、それをたたき台にして議論をした事実を、記者が指摘しても「知らない」。ただ配布が事実であった場合については「資料をどうこうするのはちょっと(良くない)ね。勉強会の度を越えていておかしなことだと思う」と問題視する姿勢を示した。出席者は鈴木達治郎・委員長代理ら。近藤委員長は「(私の)監督責任だよね。まったくそう思う。調べてみないと」と話した。