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国際
宇宙輸送の商業化時代が本格到来へ 米米民間宇宙船とISSのドッキング成功
2012.5.26 19:00
【ニューヨーク=黒沢潤】米宇宙企業スペースX社の無人宇宙船「ドラゴン」が25日、国際宇宙ステーション(ISS)とのドッキングに成功した。民間宇宙船とISSとのドッキングは世界初。ドラゴンは今後、退役したスペースシャトルの後継としてISSへの物資輸送を担うことになり、宇宙輸送は商業化の新時代に本格突入する。
「歴史的な一歩を刻んだ」。X社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はドッキング成功後、高揚した表情でこう語った。
ドラゴンは今回の試験飛行を終えた後、順調に行けば9月から第1回目の物資輸送を開始する。X社は米航空宇宙局(NASA)と16億ドル(約1270億円)の物資輸送契約を結んでおり、2015年までに計12回物資を運搬する予定だ。
スペースシャトル退役後、ISSへの物資運搬はロシア、日本、欧州の補給機に依存している。だが、こうした大気圏突入時に燃え尽きる「使い捨て」型とは異なり、ドラゴンはISS内の物資を地球に持って帰る「帰還回収型」であることから一段と注目されそうだ。
マスク氏は25日、ドラゴンによる有人飛行を3年後に実現させたい考えも示し、他の民間企業を大いに刺激した。NASAのボールデン局長は「X社は商業宇宙開発の新領域を切り開いた」と称賛する。
NASAは今後、ISSなど高度数百キロの低軌道への有人飛行については民間に任せる意向で、火星や小惑星の探査に必要な大型ロケット開発に全力を注ぐ。
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