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最終更新:2012年5月27日(日) 4時20分

4号機、破壊された原子炉建屋の内部

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 破壊された装置などがれきが散乱する薄暗い室内。福島第一原発4号機の原子炉建屋の中です。破壊された建屋の内部が報道陣に公開されるのは初めてです。細野原発担当大臣の視察に同行するという形で実現しました。

 階段を上っていくと、水素爆発のために壁が吹き飛んだ影響で明るくなってきました。カメラは白いシートがかけられた使用済み燃料プールをとらえました。ここには今も1535体の燃料が収められています。

 「建物が傾いているのでは」といった不安がインターネット上などで広がっている4号機。東京電力は、プールの水位を測定し、建物は傾いていないと説明しました。また、4号機のプール周辺の放射線量は毎時100から300マイクロシーベルトだったということです。

 原子炉建屋のすぐ近くの屋外でも取材が許可されました。

 「私は4号機から70メートルほどの場所に立っています。爆発によって4号機の建屋は壊れましたが、原子炉建屋の上の部分のがれきは撤去が進んでいるのがわかります」(記者)

 東京電力は、来年末までに4号機の使用済み燃料プールから燃料の取り出し作業を始める計画を立てていて、その障害となるがれきの撤去を進めています。

 「手前側が4号機なんですが、ぽっかり開いている部分、あの部分に燃料を取り出すためのクレーンなどが設置されます。現在、それらを設置するための基礎工事が始まっています」(記者)

 作業は、燃料から出る強い放射線を遮蔽する水につけたまま行う必要があります。そのための特殊な容器や装置を今後設置した上で、燃料は4号機から搬出される予定です。

 「4号機の使命は使用済み燃料の取り出し作業の立証。必要な技術を開発してしまったら、1〜3号機までは除染の問題だけで、進むのは早い可能性もある」(九州大学 工藤和彦特任教授)

 4号機での作業がうまくいけば、使用済み燃料の取り出しへの道筋は1号機から3号機でもある程度メドはつきます。しかし、問題は、その後、メルトダウンを起こした1号機から3号機までの原子炉をどうするかです。内部の燃料の様子や原子炉の損傷の詳しい状況はわかっておらず、どこからどのように作業に入るかすら決まっていませs!#!J26日16:57)

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