福島第1原発:4号機、プール底部を補強…事故後初公開

毎日新聞 2012年05月26日 21時06分(最終更新 05月26日 23時15分)

シートに覆われた福島第1原発4号機の使用済み燃料プールを視察する細野原発事故相ら=福島県大熊町で2012年5月26日午後1時56分、代表撮影
シートに覆われた福島第1原発4号機の使用済み燃料プールを視察する細野原発事故相ら=福島県大熊町で2012年5月26日午後1時56分、代表撮影

 5階ではシートの隙間(すきま)からプールの上部が見えた。水の透明度は悪く、黒くよどんでいる。水面から7メートル下にあるはずの燃料は見えない。黄色い原子炉格納容器のふたが野ざらしになっていた。線量は同330マイクロシーベルト。退出まで約30分の積算線量は90〜110マイクロシーベルトだった。

 細野氏は「プール底部の補強を確認できた。新たな懸念が生じていると思わない。来年中には燃料取り出しを始めたい」と語った。

 4号機は震災発生時は定期検査中で、原子炉内の核燃料はプールに移され、計1535本保管されている。昨年3月15日には、3号機で発生した水素が流れこんで、水素爆発を起こした。

 東電は事故後、プール底部を鋼鉄製支柱やコンクリート壁で補強し、「震度6強の地震でも十分な安全性がある」としている。

 元内閣官房参与の田坂広志・多摩大教授は「東電など、事故に責任を負う組織が安全と強調しても、国民の理解は得られない。国会の事故調査委員会などが客観的な立場で安全性を精査すべきだ」と指摘する。【西川拓、中西拓司、清水勝】

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