最終更新: 2012/05/27 01:32

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福島第1原発4号機の建屋内部が報道陣に初めて公開される

26日、福島第1原発4号機の建屋内部が、報道陣に初めて公開された。
4号機には、核燃料が大量に残されていて、25日、一部の壁に3cm程度の膨らみがあることがわかり、建屋の強度などに不安の声が上がっている。
映像からは、鉄骨が曲がるなど、2011年3月に起きた爆発が激しかったことがわかる。
4号機の原子炉建屋は、爆発により原形をとどめていない。
4号機から70メートルほどの場所では、放射線量は1時間あたりおよそ100マイクロシーベルト(μSv)となっている。
26日、福島第1原発を視察した細野原発事故担当相。
廃炉に向けた厳しい作業が続く中、4号機は建屋内の状況が安定してきたということで、今回は、視察にあわせて代表取材という形で報道陣にも公開された。
映像から伝わってくるのは、「事故の収束作業の厳しさ」。
建屋内は暗く、階段なども1人が通るのがやっとという狭さ。
爆発の影響で、めちゃくちゃに内部も壊れている。
配管が曲がっていたり、がれきが散乱している状況だが、壁の大きなひび割れなどは映像からは確認できなかった。
次に向かったのは、核燃料プールの下にある建屋2階部分。
燃料プールの下の床は、肉眼で見る限り、大きなひび割れなどはなかった。
2011年3月の震災当日、定期検査中の4号機だったが、3号機で発生した水素が流れ込み、水素爆発が起きて屋根などが崩壊した。
建屋の3階から4階部分に設置されている使用済み核燃料プールには、1,535体の核燃料が残されたままになった。
水なども含めておよそ1,670トンもの重量があり、「すでに建屋が傾いているのでは」など、余震が来た際の耐震性に不安の声が上がっている。
そのため、東京電力は万が一のため、核燃料を入れたプールの底が抜けないように、鉄骨やコンクリートでの補強を2011年7月に行ったという。
爆発があった4階部分は、鉄製の機械が折れ曲がっていて、爆発のすさまじさを物語っている。
4階から上は壁がなくなっている。
そして、カメラは使用済み核燃料プールを上から見下ろせる5階に移動。
そこは、爆発によって天井がなくなり、直接太陽の明かりが差し込んでいる状況。
建屋の鉄骨は大きく曲がり、壁が吹き飛ばされ抜けていて、水素爆発の激しさを物語っている。
奥には、がれきなどが依然散乱しているが、手前の使用済み核燃料プールは、取り出し作業へ向けて、現在はきれいに片づけられている。
また、プールの上は、がれきや放射性物が飛散することを防ぐためのカバーで覆われている。
使用済み核燃料プールは、下まで見えない状態になっている。
はっきりと核燃料が見えないのは、がれきや粉じんなどの不純物が完全に除去できていないことが原因だという。
また26日は、プールの水位を測定する様子も公開された。
プールの水の量が保たれているかを調べるとともに、いくつかの箇所で測定を行うことで、プールの水が傾いていないか、建屋が傾いていないかも定期的に調べているという。
細野原発事故担当相は「あれほど過酷な環境の中で作業しているのは、中に入り、初めてわかりました。楽観的に見るのではなくて、厳しく認識して、再度安全性について確認することは、東京電力にやってもらいたい」と述べた。
東京電力は、定期的に4号機建屋などの強度を確認しながら、2013年中には核燃料の取り出し作業を始める予定。

(05/26 17:53)


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