男の人が入り口に立った。
何と言ったらよいか戸惑っているようである。
「僕のこと知ってる?」
・・・。
「また来た・・」
( - ゛-) 悪い奴か・・良い奴か?
連続でいろんな人が来て嫌がらせも受けた。
告訴する事を伝えると「パタッ」と来なくなった。
来なくなったと思っていた。
その男の人が名前を名乗った。
有名な小説家の名前である。
僕も読んだ事がある。
顔を見るとなんとなく分かった。
本人である。
「何しに来たのだろう・・」
・・・。
「手帳いいね」
・・・。
「手帳・・あの文書か・・」
・・・。
僕は出来事を黒い手帳に書いていた。
僕に圧力をかける者達と戦う道具として使っていた。
その事を文書で相手に知らせ抑止力に使った。
その文章の事を言っているようだ。
「手帳つかっていい?」
・・・。
「手帳はただの言葉なのでどうぞ使ってください」
・・・。
「そう言ってくれると思っていた」
「有り難う」
少し世間話をしたような覚えもある。
お互いに人見知りがあるようで静かな会話だった。
自分に自信のある人は物静かな人が多い。
静かな中に自信を持っている人が多い。
何年か過ぎてたまたま本を読んだ。
忘れていた・・そう言えば来た覚えがある。
手帳をテーマに書かれた物語だ。
作品をつくる人は言葉のフレーズなどから刺激を受ける。
刺激を受けたものから想像が働きその人の形になる。
その作者の世界が広がっていた。
面白かった。
・・・*
同じような言葉を語り訪ねてくる人達。
中には脅して何かを得ようとする人達もいた。
才能の差が同じ訪ね方でも結果の違いを見せた。
自分を持つ作家の価値観はオリジナリティーである。
何でも欲しがることはしない。
「僕の事知ってる?」
才能のある人以外は口にしてはいけない。
その先には不幸が待っているのだから・・
忘れた頃に不幸の扉は開かれるのだ。
だから不幸の扉と呼ばれるのだ。
いまさら・・なんで・・・
不幸だと君達は「きっと」思うだろう。
当然の報いなんだけどね。
反省していない悪い子は自分の不幸を嘆くがよい。
僕は不幸の扉を開き始めたのだ。
開け~ゴマ~
ミ((((( ̄○ ̄) ぽん。