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原発 施設の浸水対策で基準作りへ
5月26日 7時47分

原子力発電所の津波に対する安全対策を検討する国の専門家会議が開かれ、原子力安全・保安院は、想定を上回る高さの津波に襲われても安全上重要な機器がある施設が浸水しない対策をとるための具体的な基準作りを進める考えを示しました。

東京電力福島第一原発の事故では、想定を上回る高さの津波が防波堤を乗り越えて施設の扉を押し破るなどして非常用発電機が水没し、すべての電源が使えなくなりメルトダウンに至りました。
このため、原子力安全・保安院は、津波の高さだけでなく、津波が押し寄せたときの圧力や浸水範囲などを基に津波の規模を示す「設計基準津波」という新たな基準を作り、津波対策を抜本的に改めようとしています。
25日の専門家会議では、アメリカでは想定を上回る津波に襲われても原子炉などの重要な機器がある施設が浸水しない対策が求められていることが紹介され、日本でも同様の対策が必要だと指摘されました。
具体的には水が入らないよう施設を壁で囲んだり、水密性の高い扉を設けたりする対策が考えられるとして、保安院は、こうした設備を設計するための具体的な基準作りを進める考えを示しました。さらに、津波で押し流された漂流物の影響などをどう考慮するかなど、今後、より詳細に検討していく方針が確認されました。

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