関西電力:計画停電、大阪中心部も検討 病院、鉄道は対象外
毎日新聞 2012年05月26日 大阪朝刊
電力の需給逼迫(ひっぱく)時に順番に供給を止める計画停電の対象地域について、関西電力が都市機能が集中する大阪市中心部を例外扱いにしない方向で検討していることが25日、分かった。大阪市中心部は大企業や市役所などの官公庁が集まっており、計画停電に踏み切れば経済活動や都市機能に支障が出る恐れがある。
東京電力が東日本大震災直後に実施した計画停電では、中央官庁や企業が集積する東京23区(足立区と荒川区を除く)を対象外としたため、停電対象地域からは不満の声が上がっていた。関電は供給エリア全体を対象とすることで、広く理解を求めたい考え。供給エリア内には観光客らが多い京都市や神戸市もあり、都市間での公平性も重視した。一方、医療機関や鉄道などは人命や公共性の観点から対象外とする方向で検討している。今後、政府や関西広域連合と詳細を詰めて、6月中に計画停電のグループ分けやスケジュール、対象外とする分野などを公表する。