原子力委:04年にも秘密会議 「露見なら解散」
毎日新聞 2012年05月26日 02時30分
8年前の勉強会はデータ整理にとどまらず、大綱の核心部分の一つを論議していた。今回の秘密会議も、今夏にも策定する新大綱のうち、核燃サイクル見直しを巡って開かれたことが分かっている。
当時を知る経産省関係者は「ムラだけの秘中の秘で、着々と準備を進めていた。今回も秘密会議を開いていたと聞いて、原子力ムラは原発事故以降も何も変わっていないと思った」と話した。
近藤委員長は毎日新聞の取材に「確かに勉強会はあった。議案を配布するようなものではなく、海外の事例などを研究するもので問題はない。(表に出たら解散すると言った)記憶はないが出席者に『注意してちょうだい』とは言った」と話した。
【ことば】原子力政策大綱
内閣府原子力委員会が約10年間の国の原子力政策の基本方針を定めるもので、5年をめどに見直される。05年10月に決定した現行大綱は原発依存度を30〜40%以上とし、使用済み核燃料の全量再処理路線継続も盛り込んだ。現在は立地自治体や財界関係者、研究者ら27人で構成する「新大綱策定会議」が見直し作業を進めている。