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化学物質 処理能力が不十分な設備
5月26日 7時9分

化学物質 処理能力が不十分な設備
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利根川水系の浄水場の水道水から国の基準を超える化学物質のホルムアルデヒドが検出された問題で、原因となった化学物質を含む60トンの廃液について、埼玉県の化学メーカーが、群馬県の業者に成分を正しく知らせないまま処理を委託した結果、処理能力が不十分な設備が使われ、川の汚染が進んだ疑いが強いことが埼玉県の調べで分かりました。

利根川水系の浄水場では、今月18日以降、水道水から次々に国の基準を超えるホルムアルデヒドが検出され、取水停止の動きが広がって、千葉県では36万世帯近くが一時、断水しました。
この問題で、本庄市の化学メーカー「DOWAハイテック」は、原因とみられる化学物質ヘキサメチレンテトラミンを含む60トンの廃液について、群馬県の産業廃棄物処理業者に成分を正しく知らせないまま処理を委託していた疑いがあることが埼玉県の調べで分かっています。
この結果、群馬県の業者は、処理能力が不十分な設備を使って、今月10日以降、大量の廃液の処理を進め、川の汚染が進んだ疑いが強いことが、県のその後の調べで分かりました。
これについて、群馬県の業者は「ホルムアルデヒドが発生するような物質が入っていることが分かっていれば受け入れなかった」と話しています。「DOWAハイテック」はNHKの取材に対し、「処理業者に渡した書類には、ヘキサメチレンテトラミンとは記していなかったが、口頭で伝えたかどうか社内調査を進めている」としています。

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