★役職務め 趣味も達人 名張 奥西さん

奥西さん=名張市葛尾の自宅で |
名張市葛尾に住む奥西楢雄さん(80)は、数々の地域の役職を務めながら、趣味も楽しむ達人だ。
定年後、区長から始まった地域の役職は数えきれない。現在も全国乗馬倶楽部東近畿地区会長、昨年8月からは名張地区交通安全協会の会長などを務める一方、趣味は民謡や渓流釣り、書道を20年来続ける。
地元の農協に勤めていた奥西さんは47歳の頃に淡路島を訪れた。そこで初めて馬に乗り「何て楽しいんだ」と即決で5頭の馬を購入し伊賀で初めて同市夏見に「名張乗馬クラブ」をオープン。最初は観光馬のようなものだったそうだ。その後間もなく長男に任せた。
スリムな体型から出るエネルギーは夏限定で飲む“マムシの心臓”のおかげらしく、クラブ周辺の除草作業や馬たちの好物であるニンジン作りは奥西さんの仕事だ。
奥西さんは「動ける間は色々と挑戦したい。今は交通事故を少なくするにはどうしたら良いかを考え中」と話した。
★聴衆の喜び 自分の活力 伊賀 三浦さん

伊賀市立新居小学校創立百周年記念公演で演奏する三浦さん |
高齢者の集いなどで依頼される講演テーマは「活力を求めて」に決めているという伊賀市岩倉の三浦啓三さん(94)は、自分の生活ぶりを語ることで聴く人に活力を与え、聴衆の喜びが自分の活力になると話す。
10月には95歳の誕生日を迎える三浦さんは「老眼鏡なしでも見え過ぎて困る」というほどの達者ぶり。旧上野中学時代(現上野高校)は野球部員(投手)として鳴らし、20歳で新居小学校の助教となり、その後、正教員の資格を取得し同小学校教頭で定年を迎えた。
教職員時代から好きだったハーモニカを本格的に練習するようになったのは88歳からで、昔懐かしい歌謡曲などを中心に独学。「練習するほど曲に艶が増し感動する」と三浦さん。長く息が続くようにと毎朝、複式呼吸と深呼吸することで、先天性気管支炎も全快したそうだ。
三浦さんは「健康と生きがいのためにハーモニカを吹き続けたい」と躍動感溢れる演奏ぶりを披露した。
★バランス取れた90歳 若さの秘訣はサッパリした性格
名張市安部田 福地さん
「クヨクヨせずサッパリした性格が若さの秘訣」と話す名張市安部田の福地ひさゑさん(90)は、編物、ゲートボール、パソコンと、バランスのとれた日々を送っている。
40年前までは燃料のまき集めに裏山に出掛け、昨年まで農作業にも精を出していた。しかし、昨年初めて1か月の入院生活を体験。その後は健康を取り戻した。
手先の器用さ生かす
退院後は家族の勧めもあって、それまで出荷していたナバナなどの野菜作りは家庭用につくる程度で、家の中の生活を楽しむようになった。手先の器用さを生かしてマフラーや帽子などを編み、近所の人や知人らにプレゼント。暇な時間にボケ防止にと、3年前に孫から譲り受けたパソコンでマージャンパイを消していくゲーム「四川省」も楽しむ毎日で、「パイの消去時間でランキングが出るのが励み」とニッコリ。
子どもの頃からスポーツ好きで、20年来、楽しんできたゲートボールも再開した。プロ野球のテレビ観戦は欠かさず、この時期、巨人軍のことが話題の中心。
さすがに最近は遠方に旅行することもなくなったが、70歳過ぎから始めた海外旅行は2、3年前まで続き、これまでに9か国を訪問。「世界中、伊賀弁で通した」という福地さんは、一度話せば友だちになってしまうという不思議な魅力を備えている。
★共に迎えた85歳 種苗店営む話題の夫妻 名張市松崎町 杉本さん夫妻

杉本さん夫妻=名張市松崎町の店舗で |
名張市松崎町で種苗店を営む杉本喜太郎さん、とみ子さん夫妻は共に85歳。毎日、元気に客を迎える姿が町の話題になっている。
主に野菜の苗と種、肥料や土を扱う店。40年前、とみ子さんは一人で店を始め、子育てや母親の看病などを乗り越えて来た。そして常連客も付き、忙しさが増して来た25年前には定年退職した喜太郎さんが加わり、二人三脚で客の要望に応えて来た。
喜太郎さんは昨年までは軽トラックで天理市まで苗の仕入れに出掛けていた。しかし、高齢になり「危ないから」と周りから止められ、しぶしぶ断念。2、3年前にはタマネギ苗が不足し、九州や広島まで車で買い付けに行ったこともあるという。
温厚な杉本さん夫妻は家で閉じこもっているばかりの生活ではなく、店のおかげで多くの人たちとの会話が出来ることが何よりも楽しいという。「近所の人たちに助けられ、今日までやって来られました。これからも無理せず、出来る限り続けたいです」と微笑んだ。
★初めて開く2人の写真展 10年の区切り記念 名張 東出さん夫婦
本格的にカメラに取り組み始めて10年という区切りの年を記念して、名張市富貴ケ丘の東出勲さん(72)、昭子さん(70)夫妻が9月16日(金)から4日間、同市松崎町のギャラリー楽で初の「二人写真展」を開く。
昭子さんは名張公民館主催の写真教室で10年前に手ほどきを受けた後、同館自主サークル「光影」と大阪の写真教室で腕を磨いた。一方、勲さんは妻に勧められ光影で4年間、一緒にサークル活動をした後、通信教育や奈良の写真サークルで研鑽(けんさん)を積んでいる。
デジタル一眼レフカメラを使うようになったのは3年前。トリミングや露光調整、作品の色調整、焼き込みなどの修正を自分で全てコントロール。
展示会にはA3サイズを中心に、勲さんが「夜半の海」「新雪の朝」「春の光」など13点を、伊勢和紙やデジタル用光沢フィルム、スーパーグロッシにプリントして出展。昭子さんは「祭りの男」など祭りをテーマに光沢フィルムにプリントした作品5点を展示する。
会場でデジタル化の実演もすることにしており、ネガ・ポジフィルムやCFカードなどの記録メディアを持参すれば、実費でプリントしてもらえる。
東出さんは「自己満足に終わることなく、研鑽し続けたい。そして、ゆくゆくは大きな二人展を開くのが夢」と話している。
問い合わせは、東出さん 電話0595-63-4428まで。
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