プーチン大統領への支持低下、危機の流れ止まらず=露シンクタンク

2012年 05月 25日 16:21 JST
 
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[モスクワ 24日 ロイター] ロシアのシンクタンク「戦略研究センター(CSR)」は24日発表した報告書で、今月7日に就任したばかりのプーチン大統領への国民の支持が早くも低下しており、今後、同大統領への抗議活動が活発化するとの見通しを示した。

CSRは報告書「政治的危機の時代における社会と当局」の中で、3月に行われた大統領選でプーチン氏に票を入れた有権者の大半は、強力な対抗馬がいなかったから同氏を支持したと分析。また、自分たちの意思が反映されていないと感じる中間層が抗議活動を主にけん引しているとした上で、抗議活動の継続は、より急進的な反体制派が政府内のタカ派と共に影響力を強める可能性が高いことを示しており、「危機の流れは止められない」としている。

危機の始まりはメドベージェフ首相の退陣という形で現れるとし、「国民が最も懸念する分野において目に見える改善を示せなければ、すでに支持率の低いメドベージェフ内閣崩壊への道は早まる可能性がある」と指摘した。

報告書はまた、多くの政治家がプーチン氏の対抗馬として、同氏の腹心だったアレクセイ・クドリン前財務相に期待しているとしている。

5月24日、ロシアのシンクタンク「戦略研究センター」は発表した報告書で、プーチン大統領への国民の支持が早くも低下しており、同大統領への抗議活動が活発化するとの見通しを示した。写真は11日、ソチで代表撮影(2012年 ロイター)