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ソーシャルゲームプラットフォーム連絡協議会,「コンプリートガチャガイドライン」を策定,発表
コンプリートガチャについて6社は,消費者庁の動きを先取りして5月9日の時点ですでに5月末日までに廃止する方向性を示しているが,今回はこれらのソーシャルゲームプラットフォームを運営する6社が,各社のプラットフォームで扱う他社製のゲームに関するものとなる。今回作成されたガイドラインによれば,違反するコンテンツには公開停止などの対処を行うとしている。
同時に,6社の考えるコンプリートガチャの定義なども示されているのだが,ここではいわゆる「カード合わせ」にならないガチャでの景品提供は許容するなどの記述が見える。「A,B,Cの3枚のレアカードを集めるとスーパーレアのDがもらえる」といったものはダメで,「レアカードAを3枚集めるとスーパーレアのDがもらえる」といったものは問題ないという考え方だ。「お客様がより安心,安全に楽しめる環境の維持と向上を図」っているようには思えないのだが,法律的にはセーフということであろう。
6社協議会では,5月31日までの各社の自社コンテンツ内でコンプリートガチャを廃止し,6月1日からは今回のガイドラインに基づく運用を開始し,6月30日までにサービスするすべてのタイトルでのコンプリートガチャを廃止していくとのことだ。
ソーシャルゲームプラットフォーム連絡協議会が
「コンプリートガチャガイドライン」を策定
NHN Japan株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:森川亮)、グリー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:田中良和)、株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長CEO:藤田晋)、株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:守安功)、株式会社ドワンゴ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林宏)および株式会社ミクシィ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:笠原健治)のプラットフォーム事業者6社(以下「6社」)は、本日ソーシャルゲームプラットフォーム連絡協議会(以下「連絡協議会」)として、「コンプリートガチャガイドライン」(以下「コンプガチャガイドライン」)を策定しましたのでお知らせいたします。
連絡協議会は、ガイドラインを作成すべき内容について、発足時より検討を進めてまいりましたが、このたび、5月18日の消費者庁による「カード合わせ」に関する景品表示法(景品規制)上の考え方の公表を受け、「コンプガチャガイドライン」を策定いたしました。この「コンプガチャガイドライン」は、6月1日より運用を開始します。また、各プラットフォームに提供している他社のゲームについても随時対応をお願いしていき、6月末日を最終期限として、6社が運営するプラットフォーム上における全てのコンプリートガチャ(以下「コンプガチャ」)を廃止いたします。なお、6社が、自社で開発、運営しているソーシャルゲームなどのサービスについては、5月9日にコンプガチャの全ての新規リリースの中止と、すでに運用しているものについても5月31日までに終了することを自主的に決定して
います。
各方面からのご示唆を受けて、連絡協議会は、お客様がより安心、安全に楽しめる環境の維持と向上を図るための、事業者全体による自主的な取り組みを強化してまいります。さらに消費者庁の見解に基づくコンプガチャの範囲だけにとどまらず、下記のテーマ等に関するガイドラインの策定も進め、6月中に発表する予定です。
・ガチャのうちユーザーを過度に誘引させるようなコンプガチャに類似するもの
・ゲーム内でのユーザーに誤解を与えないような表示方法
また、このガイドラインに加えて、コンプガチャ、及びガチャのうちユーザーを過度に誘引させるようなコンプガチャに類似するものに関する事例集の作成も進めてまいります。
■コンプガチャガイドラインなどに関する今後のスケジュール
5月25日 ガイドラインの策定・発表
5月31日 自社ゲームにおけるコンプガチャを廃止
6月1日 ガイドラインの運用開始
※コンプガチャ、及びガチャのうちユーザーを過度に誘引させるようなコンプガチャに類似するものに関する事例を随時公開
6月30日 6社に提供されるすべてのゲームについてコンプガチャを廃止
コンプリートガチャガイドライン
(目的)
第1条
このガイドラインは、ソーシャルゲームプラットフォーム事業者が、その運営する日本国内のプラットフォームにおいて、ソーシャルゲーム等のアプリケーション(以下「ソーシャルゲーム等」という。)内でのコンプリートガチャ(以下「コンプガチャ」という。)の提供を禁止することにより、利用者が自主的かつ合理的な選択の上、ソーシャルゲーム等を楽しむことが出来る環境を整えることを目的とする。
(定義)
第2条
このガイドラインにおいて、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) プラットフォーム事業者
自社又はソーシャルゲーム提供事業者が開発・運営するソーシャルゲーム等を利用者に対して提供するプラットフォームを運営する事業者をいう。
(2) ソーシャルゲーム提供事業者
プラットフォームを通じてソーシャルゲーム等を提供する事業者をいう。
(3) ガチャ
利用者が、文字、絵、符号等を電磁的に表示した、ゲーム中で用いるキャラクターやアイテム等(以下「アイテム等」という)の提供を受けることを直接の目的として、利用者の選択によらず、異なる種類のアイテム等のうちランダムに決定されるアイテム等の提供を受ける方式をいう。
(4) ガチャアイテム
利用者が、ガチャによって提供を受けるアイテム等をいう。
(5) 有料ガチャ
金銭、プラットフォーム若しくはソーシャルゲーム等内において通用する金銭のみで購入できる仮想通貨、又は商品の有償での購入を、ガチャアイテムの提供を受けるための直接の対価として行うことが出来るガチャをいう。
(6) 有料ガチャアイテム
有料ガチャによってのみ提供するガチャアイテムをいう。有料ガチャにより提供するものと有料ガチャ以外の方法により提供するものが混在する場合は、当該ガチャアイテムは有料ガチャアイテムとみなす。
(7) コンプガチャ
有料ガチャアイテムを含む特定の2つ以上の異なるアイテム等を全部揃えることを条件として、ソーシャルゲーム等で使用することができる景品類たる別のアイテム等を利用者に提供する方式をいう。なお、以下に該当するものを除く。
ア 利用者が、アイテム等の種類を選択することによりその組み合わせを完成できるもの
イ 1点、2点、5点というように、異なる点数が付与されているアイテム等を利用者に提供し、合計が一定の点数に達すると、点数に応じて利用者が新規アイテム等の提供を受けるもの
ウ 異種類のアイテム等の組み合わせではなく、利用者が、同種類のアイテム等を一定個数揃えれば新規のアイテム等の提供を受けるもの
(コンプガチャの禁止)
第3条
プラットフォーム事業者は、その運営するプラットフォームにおいて、その開発・運営の主体が自社であるかその他のソーシャルゲーム提供事業者かであるかを問わず、コンプガチャを利用者に提供してはならない。
(公開停止等)
第4条
プラットフォーム事業者は、自らが運営するプラットフォームにおいて、前条に定める禁止行為を認めた場合、当該行為をすみやかに是正するものとする。当該禁止行為がプラットフォーム提供事業者以外の者による場合、当該事業者に是正を指示するものとし、是正が行われない場合は、当該ソーシャルゲームの公開停止等、利用者による当該ソーシャルゲームの利用を制限するために必要な措置を講じるものとする。
NHN Japan 株式会社
グリー株式会社
株式会社サイバーエージェント
株式会社ディー・エヌ・エー
株式会社ドワンゴ
株式会社ミクシィ
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