■ザウスの前身は巨大迷路
バブルの申し子ともいえるザウス。実はさらにその前、全く同じ場所に、時代を象徴する「遊び場」があった。巨大迷路だ。
その名も「ランズボローメイズららぽーと迷路」。敷地面積8300平方メートルの施設は当時、日本最大の迷路と称された。ららぽーとを管理するららぽーとマネジメント(東京・中央)によると、この巨大迷路は1987年から1990年まで営業していたという。ちなみにメイズとは迷路を意味する英語だ。
1980年代後半、巨大迷路は全国で爆発的なブームとなった。火付け役となったのがニュージーランドのパズル愛好家、スチュワート・ランズボロー氏が考案した「ランズボローメイズ」だ。木製の板塀で囲まれた通路を歩き、迷路の四隅にある4カ所のチェックポイントをクリアしてゴールへと向かう仕組みだ。
当時、全国各地で迷路に挑戦していた池ヶ谷靖さんによると、「チェックポイントは見晴らし台にもなっていて、ここでルートを見極めることができるかが早期脱出のカギだった」と振り返る。「その観点からすると、ららぽーとの迷路は巨大すぎておもしろくなかった。ルートを予測する頭脳戦というよりも、闇雲に進む体力勝負の要素の方が強かった」とか。
■東京タワーや花やしきにも迷路があった
東京にも巨大迷路はあったのだろうか。1987年発行のムック「巨大迷路・絶叫マシーンカタログ」(徳間コミュニケーションズ)を見てみると、当時名だたるアミューズメントスポットには必ずといっていいほど迷路があったようだ。
1000~2000平方メートルと中規模の迷路があったのがよみうりランド、東京サマーランド、昭和の森。東京タワーや浅草花やしきにも迷路はあったが、いずれも200平方メートル程度と小規模だ。当時のものとは趣が異なるが、よみうりランドとサマーランドには現在も迷路があるようだ。
東京で最大の迷路はどこか。調べてみると、北千住の遊園地「アメージングスクエア」にあった迷路が約5300平方メートルと巨大だったようだ。迷路跡はどうなっているのだろう。現地を訪れてみた。
テーマパーク、イケア、ザウス、スノーヴァ、イオン、ららぽーと
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