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処理業者が事情知らずに川に排出か
5月25日 12時12分

利根川水系の浄水場の水道水から国の基準を超える化学物質のホルムアルデヒドが検出された問題で、埼玉県は、原因とみられる化学物質について、埼玉県の化学メーカーから処理を委託された群馬県の廃棄物処理業者が、事情を知らずに川に排出した疑いがあると発表しました。

利根川水系の浄水場の水道水から国の基準を超えるホルムアルデヒドが検出され、一時、断水や取水停止の影響が広がった問題では、ヘキサメチレンテトラミンという化学物質が川に流れ出し、浄水場の塩素と反応してホルムアルデヒドができたとみられています。
この問題で埼玉県は、25日、埼玉県本庄市の化学メーカー「DOWAハイテック」が、今月10日からヘキサメチレンテトラミンを含むおよそ60トンの廃液の処理を群馬県高崎市の産業廃棄物処理業者に委託し、この業者が事情を知らずに利根川の支流の烏川に流した疑いがあると発表しました。
埼玉県の調べに対し、高崎市の処理業者は「必要な処理方法の説明がなく川に流した」と説明しているということです。
廃棄物処理法では、事業者がほかの業者に処理を委託する際に廃棄物の性質や注意事項を伝えるよう義務づけていて、埼玉県は、高崎市と協力して「DOWAハイテック」を改めて立ち入り調査し、処理業者にも書類の提出を求めて詳しいいきさつを調べることにしています。
これについて「DOWAハイテック」は、「処理を委託した業者には廃液の成分を分析した結果を伝えていて、対応は十分と考えていた」と話しています。

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