名張毒ぶどう酒事件:奥西死刑囚の再審開始を認めず
毎日新聞 2012年05月25日 10時02分(最終更新 05月25日 11時59分)
7次請求(02年4月)では高裁1部が05年「自白が客観的事実と反する疑いがある」として同事件で初めて再審開始決定を出した。だが検察側が高裁2部に異議を申し立て、別の裁判長が06年「混入農薬はニッカリンT」と判断して取り消した。弁護団が特別抗告し最高裁は10年4月「科学的知見に基づく検討をしたとは言えず審理が不十分」と指摘。事件当時とできるだけ同じ方法で鑑定を行うよう求め、審理を高裁2部に差し戻していた。
確定死刑囚の再審請求では1980年代に▽免田▽財田川▽松山▽島田−−の4事件で、再審開始決定が相次ぎ、いずれも再審無罪が確定している。