名張毒ぶどう酒事件:奥西死刑囚の再審開始を認めず

毎日新聞 2012年05月25日 10時02分(最終更新 05月25日 11時59分)

差し戻し審の決定を受け「不当決定」の垂れ幕を掲げる弁護士ら=名古屋市中区の名古屋高裁前で2012年5月25日午前10時2分、兵藤公治撮影
差し戻し審の決定を受け「不当決定」の垂れ幕を掲げる弁護士ら=名古屋市中区の名古屋高裁前で2012年5月25日午前10時2分、兵藤公治撮影

 三重県名張市で1961年に起きた「名張毒ぶどう酒事件」の第7次再審請求差し戻し審で、名古屋高裁刑事2部の下山保男裁判長は25日、殺人罪などで死刑が確定した奥西勝死刑囚(86)の再審開始を認めた高裁刑事1部決定(05年)を取り消す決定を出した。差し戻し前の高裁2部決定(06年)に続き、検察側の異議を認めた。ぶどう酒に混入された凶器の農薬が、奥西死刑囚の自白した「ニッカリンT」か否かが最大の争点で、下山裁判長はこの農薬の鑑定結果に関し「混入農薬がニッカリンTではないことを意味しないことが明らか」と判断した。【山口知、沢田勇】

 下山裁判長は、高裁1部決定の刑の執行停止も取り消した。発生から半世紀、死刑確定から40年を経た事件で、開きかけた再審の門は再び閉ざされた。弁護側は特別抗告する方針で、審理は再び最高裁に移る。特別抗告期限は30日。

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