西川・福井県知事は24日の定例記者会見で、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働をめぐり、慎重姿勢を崩さない関西の首長に国が説明を繰り返す現状に「電力消費地が電気は必要ないと言い、国も必要性を感じないなら(大飯原発を)無理に動かす理由はない」と不快感を示した。一方で「関西の同意を待っているわけではない。政府が確たる姿勢を示すことで問題は解決できる」と強調。野田佳彦首相が先頭に立ち、長期的観点で再稼働の必要性を国民に説明するよう強く求めた。(伊豆倉知)
原発の意義と再稼働の必要性に対する政府の姿勢を見極めた上で、同意するか判断する考えをあらためて示した形だ。
関西の首長に対し西川知事は「将来の見通しもなく、いろんなことを言うのは望ましくない。もっと真剣にこの問題を考えるべきだ」と指摘。「関西の反対とか賛成とか、同意を得るとかの話ではない」と述べ、関西の理解は判断材料にしないと明言した。
政府が関西広域連合などに再稼働への説明を繰り返している状況に「しっかりした態度を示さないから理解が及ばないのではないか。意見と判断をはっきり先方に示すべきだ」と毅然(きぜん)とした態度で臨むよう求めた。
「(東京電力福島第1原発事故から)1年はおろか、夏も迎える。いくら何でも対応が遅すぎる。日本全体がおかしくなる」とも述べ、政府の対応を批判。野田佳彦首相が17日夜、NHK番組で「最後は私のリーダーシップの下で意思決定したい」と発言したことに関して「特定のメディアでは積極的な対応と言えない。全ての国民、メディアに向かって発言すべきだ」と注文した。
大阪市の橋下徹市長が19日、電力需給が逼迫(ひっぱく)する期間に限定した再稼働に言及したことには「ご都合主義で話にならない。安全や原子力の役割をわきまえた対応が必要」と切り捨てた。
高速増殖炉の今後の方向性について、文部科学省が「もんじゅの開発中止」を含めて四つの選択肢を示したことには「もんじゅは核燃料サイクルの中核的な位置付け。エネルギー安全保障など、大局的な観点から慎重に審議してもらいたい」と述べるにとどめた。