追跡2012:「島根原発重大事故」に病院は… 入院患者の移動手段決まらず /島根

毎日新聞 2012年05月24日 地方版

 「自衛隊が救助に来るまで病院内にとどまっておくしかないんじゃないか、と思っているんですよ」。同病院の下瀬宏事務部長は、万が一の事故についてこう語る。入院患者の多くは自力移動が困難。デイサービスで利用する車両は約30台保有しているものの、介助者を合わせると大勢を一度に運ぶことはできない。

 「だから、ひたすら窓とドアを閉めて待つしかないでしょう」。下瀬部長はこう推測する。福島の事故後、長期の屋内退避に備え、廃水用の井戸を整備。衛星携帯電話や衛星テレビ用のアンテナも新たに購入した。

    ◇

 原発から約5・6キロ南南東にある東部島根医療福祉センター(同市東生馬町)も事情は同じだ。センターには、重度の心身障害者や肢体不自由者ら約90人が入院している。人工呼吸器など生命維持に必要な機械を装着していたり、環境の急変が患者のパニックを引き起こす可能性もあり、緊急の移動には多大な困難を伴う。

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