核燃サイクル秘密会議:原子力委員長も出席
毎日新聞 2012年05月25日 02時49分(最終更新 05月25日 07時52分)
原子力委員は委員長を含め5人おり、原子力委員会設置法によると、委員長を含む3人がいれば会議を開き、議決することができる。近藤委員長はこれまで「忘年会とかは別だが(定例会議やその打ち合わせ以外では誤解を招かないよう)3人以上の委員が集まって原子力政策の議論をしないようにしている」(昨年12月27日の委員会)と透明性を強調してきた。しかし昨年12月8日の秘密会議には近藤委員長ら3人が参加した。近藤委員長は出席を認めたうえで「(自分が出たのはデータの提供や説明を求める)単なる勉強会だった」として問題はないとの見解を示した。【核燃サイクル取材班】
◇原子力委員会
国の原子力政策を計画的に進めることを目的に1956年設置。委員長と委員4人の計5人(任期はいずれも3年)から成り、原子力利用や研究開発の基本方針を決める。委員長は当初、科学技術庁長官が充てられていたが、01年の省庁再編に伴い、学識経験者らから選ばれ衆参両議院の同意を得て首相が任命する形になった。省庁や電気事業者、メーカーなどからの出向者で構成される内閣府原子力政策担当室が事務局(庶務)を担当する。