日本と軍事情報包括保護協定の締結を進めている韓国政府が、中国にも同じような内容の軍事協定を提案していることが、20日までに分かった。
韓国政府の当局者によると、最近中国・北京を訪問した外交通商部(省に相当)の高官が、中国政府に対して日本との軍事協定の内容について説明した際、中国にも同じような協定の締結を非公式で提案したという。
この当局者は「日本と締結することになる軍事協定は、ロシアやウクライナなど24カ国ともすでに締結している制限的な協定のため、中国と締結できない理由はない。現時点では中国政府からの回答待ちだ」と述べた。これに対して中国が前向きな反応を示した場合、韓国戦争(朝鮮戦争)で敵国だった中国と軍事協定を締結することになる。
韓国政府は韓中軍事協定の締結を足掛かりに、北朝鮮問題で両国間の協力を強化したいと考えている。また「韓日間で軍事協定が締結されれば、韓米日3カ国の軍事協力が本格化するため、中国が強く反発するのではないか」とする声に反論する材料にもなると見込んでいる。
これに対して中国は、韓中間で軍事協定が締結された場合「北朝鮮によくないシグナルを送る結果になる」として慎重な立場を示しているという。
韓中両国は「戦略的協力同伴者関係」に基づいて軍事分野での交流や協力の拡大を進めており、これまで両国の国防相をはじめ、合同参謀議長や陸海空軍の参謀総長なども互いに相手国を訪問している。