シー・シェパードのワトソン容疑者、ドイツで逮捕…コスタリカの要請で

　反捕鯨団体「シー・シェパード」代表のカナダ人、ポール・ワトソン容疑者（６１）がドイツのフランクフルト国際空港で逮捕された。同団体が１４日までにホームページ上で明らかにした。中米コスタリカで２００２年、危険な航行をした疑いで逮捕状が出ており、ドイツ当局が１２日、これに基づき逮捕したという。

　同容疑者は今後、コスタリカに移送される可能性がある。

　シー・シェパードは日本の調査捕鯨船への妨害を繰り返し、日本の海上保安庁は１０年６月、国際刑事警察機構（ＩＣＰＯ）を通じ、傷害容疑などでワトソン容疑者を国際手配している。

　同団体によると、逮捕容疑となったのは、０２年に中米グアテマラ沖の海域で起きたトラブル。シー・シェパードの船が違法なフカヒレ漁をしているコスタリカの漁船を発見し、漁を中止するよう要請。漁船は要請を受け入れてコスタリカへ向かったが、その後、漁船の乗組員たちは一転して「シー・シェパードに殺されるところだった」と訴え始めたとしている。

　ドイツ週刊誌シュピーゲル（電子版）によると、ワトソン容疑者はフランスに向かう途中で、経由地のフランクフルトで逮捕された。

　シー・シェパードはワトソン容疑者が１９７７年に設立。捕鯨船への体当たりなど過激な行動で知られる。２０１０年２月にメンバーが南極海で日本の調査捕鯨船団の監視船に酪酸入りの瓶を投げ付け、業務を妨害し乗組員にやけどを負わせたとして有罪判決を受けた。ワトソン容疑者は共犯として国際手配された。（共同）

（2012年5月14日12時49分  スポーツ報知）

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