立ち読み週刊朝日

韓国人のペニスは本当に日本人より短い? 知られざる測り方の違い


 コラムニストの北原みのり氏は、 最近、韓流を「セクシーだ」と褒めると、必ずといっていいほど、こう言ってくる人がいるという。その言葉とは......?

*  *  *
「韓国人のペニス、世界一小さいの、 知ってる? 」

 まるで溜飲を下げるように "韓国人は9センチ台で、それに比べ日本人は13センチ台!" と言ってくる。

 思い出したことがある。

 私が10代のバブル真っ盛りの頃、 若い女が海外に遊びに行き"白人"や"黒人"とセックスしている、 というような話が男性週刊誌を中心に、騒がれていた。海外ですぐにセックスする日本人女性が"イエローキャブ"と名付けられることもあった。 あの時も同じようなこと、よく聞いた。

「白人や黒人は軟らかいんだ。日本人は硬いんだ」

 ヨーロッパ系がセクシー! と言えば、硬さでは負けない、と胸を張り、アフリカンがセクシー! とうっとりすれば、「大きいのが好きなのか!」と、まるで女のほうが淫乱かのように笑われる。そんなことがよくあった。

 ペニスは不自由な存在だ。生まれながら、自分ではどうしようもなく、大きさの限界が定められている。努力でどうにかなるものではない。それなのに、そこは男としてのアイデンティティーを支える機能として、身体の中心にある。聞けば、ほとんどの男がペニスに定規を当てたことがあるのだという。

 韓流批判が、文化批判とか政治批判だけではなく、すごくプリミティブなペニスの大小にまで及んできて、いったい、男たちはどこに行こうとしているのか、ドキドキする。

 ちなみに、ペニスサイズは、コンドームメーカーの調査によるものだが、日韓で測り方が違っている。日本は自己申告で、韓国では、軟らかい状態で研究者が被験者のペニスの皮を伸ばして測っている。自己申告と他者申告で、これだけ違うのが、ペニス、というものの正体なのかもね。

▼この記事は「週刊朝日」の連載「ニッポンスッポンポン」を、編集部で抜粋、再編集しました。 全文は2012年6月1日号で読めます。
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