世界にあるイタリアン
イタリアンほど世界中その味が広がっている料理はないでしょう。でもその本質が伝わっているとは言い難く、ほどんどの国では、その国にあった形にアレンジされて、それがイタリアンになっています。
移民国家であり、その国にイタリア系の人が沢山移住したのであれば、比較的もとの形でイタリアンが伝わっている可能性がありますが、その国の文化や習慣によって少しずつその国ナイズしていきます。フランスにある日本料理店が、ほぼその原型をとどめていないように、やはりイタリアンもそのまま伝わることはあまりありません。
ファーストフードとして浸透したピザ、トマトソースのパスタ、ラザニアくらいまでは平均的に普及していることがありますが、カツレツやグラタン、煮込み料理やリゾットになると、かなり限られています。ミネストローネスープは比較的どこでもありますが。
でもやはり本場のものに比べて、具は少なめかもしれませんね。世界中にあるイタリア料理といってもその解釈や宗教的な禁忌、そしてその国の生活スタイルのスピードによって、イタリアンもかなり変化しています。
日本のイタリアンもかなり日本ナイズしているとはいっても、日本人の口にあうメニューをピックアップしているに過ぎませんし、本場の味に近い形でレストランで食べることができるというのは、かなり良い環境です。
日本人のイタリアン好きがここでも伺い知れますね。ファーストフードだけでは終わりにしてはもったいないのです。