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2011年9月20日7時5分

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首都圏焼却灰、山積み セシウム検出、秋田・小坂町拒否

写真:秋田県小坂町から千葉県松戸市へ送り返された焼却灰入りのコンテナ。貨物列車に載せられた=8月、秋田県大館市のJR大館駅拡大秋田県小坂町から千葉県松戸市へ送り返された焼却灰入りのコンテナ。貨物列車に載せられた=8月、秋田県大館市のJR大館駅

 民間最大規模のごみ焼却灰処分場のある秋田県小坂町が、首都圏からの焼却灰の受け入れを7月から拒んでいる。きっかけは、国の基準を超える放射性セシウムが検出された焼却灰が、連絡のないまま千葉県松戸市から運び込まれ、埋め立てられたことだ。町に灰を受け入れてもらっていた首都圏の自治体では、放射性物質を含む灰が行き場を失い、山積みになっている。

 発端は7月11日、松戸市内のごみ焼却施設の灰から、埋め立て処分に関する国の当時の基準値(1キロあたり8千ベクレル)を上回る同1万500ベクレルの放射性セシウムが検出されたことだった。

 松戸市は小坂町に連絡するとともに、焼却場からの搬出を止めたが、貨物列車で輸送中の灰の埋め立て中止の措置はとらなかった。その結果、検査開始後の灰を含め高濃度セシウムを含む計約40トンが町で埋め立てられた。「排出元自治体としての責任を軽視した、極めて遺憾な対応だ」。8月3日、町は灰の受け入れ合意書の破棄を松戸市に通告した。8月8日にはJR大館駅(秋田県大館市)に留め置いていた残りの灰を松戸市に送り返した。

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