スペイン政府、バンキアに少なくとも90億ユーロ注入へ=経済相
[マドリード 23日 ロイター] スペインのデギンドス経済相は23日、同国の大手銀バンキア(BKIA.MC: 株価, 企業情報, レポート)に対する公的支援について、資本増強に向け少なくとも90億ユーロを注入する方針を明らかにした。
経済相は議会の委員会に対し、バンキア幹部が6月半ばに再建計画を提出し、規制上の要件をすべて満たすために必要となる資本の規模を明示すると述べた。
注入する90億ユーロには、政府がこれまでに提示した2種類の銀行改革の要件を満たすために必要な71億ユーロ、欧州の資本規制順守に向けた資本バッファー19億ユーロが含まれる。
同相は、資本増強は、まず政府の銀行再編基金(FROB)を活用し、その後、既存株主向け優先株などを活用する方針を示し、「政府は、再建計画に基づき必要となる資本を十分に支援していく」と述べた。バンキアとバンキアの親会社グループ、BFAの問題に対処することで、国内銀行システムの問題の大半に対応することになると指摘し、「バンキアは特殊なケースだと言っておく。同行の問題から国内金融システム全体の状況を推し量ろうとするのは正しくない」と語った。
INGのシニアエコノミスト、マーティン・バン・フリート氏は、市場はバンキアの先を見ているとの見方を示し、「バンキアの支援規模は大して重要ではない。銀行システムの一角の長期的な支払い能力、特に住宅ローンの債務不履行がどうなっていくのかが問題だ」と話した。
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