12年中国GDP伸び率予想、8.4%から8.2%に下方修正=世銀

2012年 05月 23日 13:34 JST
 
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[北京 23日 ロイター] 世界銀行は23日、2012年の中国国内総生産(GDP)伸び率予想を8.4%から8.2%に引き下げ、中国は投資ではなく、消費促進に焦点を当てた財政刺激策を実施すべきだとの見解を示した。

東アジア・太平洋地域経済に関する年2回のリポートで明らかにした。

中国経済の減速により、東アジア新興国の成長率は今年、2年ぶりの低水準になるとの見通しを示し、欧州債務危機が悪化した場合、さらに大きな打撃を受ける可能性があると警告した。

中国経済については、欧米の需要低迷に加え、中国の不動産市場の減速が、短期的な圧迫要因になると指摘した。

その上で、各国の政府・中央銀行が経済活動の安定化に向け迅速に行動すれば、域内経済は来年には回復する見込みとした。

また、各国は景気支援に向けて一段と金融・財政政策を緩和することが可能だが、公的債務が膨らむなか、景気の回復局面にインフレが高まる恐れがあり、政策調整の余地はインフレリスクによって制約されると指摘した。

世銀は「域内の当局は、成長が加速し、インフレ圧力が高まった場合、金融政策をシフトできるよう柔軟性を維持するべきだ」としている。

中国に関しては、実質金利がマイナスとなっているため、当面は銀行の預金準備率を引き下げることで、金融政策を微調整するにとどめるべきと提言。成長支援に向け、財政政策を実施するよう促した。   続く...

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5月23日、世界銀行は2012年の中国国内総生産(GDP)伸び率予想を8.4%から8.2%に引き下げた。北京で2日撮影(2012年 ロイター/Jason Lee)
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