ドルトムント電車乗車会50回 広電、修理で「一休み」2008年06月01日 ドイツ・ドルトムント市から広島電鉄(本社・広島市)が譲り受けた路面電車をチャーターして広島市のNPO法人が続けてきた乗車会が31日、50回を迎える。電車は老朽化しており、修理を受けに車庫に入るため来月以降、当分乗ることはできない。広電は乗車会の実績も踏まえ、路面電車としては国内初となる「レストラン電車」の新たな導入に向けて検討を始めた。(福家司)
この電車は1959年に製造。3両編成の2編成が81年、広電に移籍した。広電ではテーブルを付けたり、通路に赤いカーペットを敷いたりして、貸し切り専用車両に改造。06年に1編成が廃車となったが、シルバーの1編成が残り、異国情緒にあふれる車両はファンにも人気が高い。 乗車会は04年から「地域商業を考える会」が始めた。夕刻の約2時間、市内線を走り、乗客は駅弁を食べ、ビールを飲みながら車窓の夜景を眺めるほか、車内ではクイズや歌などのイベントも実施。これまでに全国から延べ約2千人が乗車し、カープのブラウン監督も乗ったことがある。白井龍彦会長は「路面電車の町、広島の素晴らしさを鉄道ファンだけでなく多くの人に体験してもらいたいと始めた。50回を節目に今後も続けたい」と話す。 だが、31日の乗車会後は修理に入る。広電の中尾正俊・電車カンパニープレジデントは「交換する部品もなくなってきており、いつまでも走らせるわけにはいかない」とし、引退も視野に入れていることを示唆。「広島市の協力も得て、これに代わるレストランカーを11年度にも走らせられないかを検討している」と話す。 31日は50、51回目として正午、午後6時半広島駅発の2回運行され、昼は演歌、夜はクラシックのライブも行われる。定員各54人。料金は大人4千円、高校生以下3千円(弁当、飲み物付き)。問い合わせはレールショップ・タブレット(082・261・4581)へ。 この記事の関連情報コミミ口コミ
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