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志賀原発付近 新たな活断層か
5月23日 16時35分

志賀原発付近 新たな活断層か
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石川県志賀町にある、北陸電力志賀原子力発電所の付近を通る断層について、東洋大学などの研究グループが調査した結果、地震を引き起こすおそれのある活断層の可能性があることが分かり、研究グループは「国や電力会社は詳しい調査を行うべきだ」と指摘しています。

これは、23日、千葉市で開かれた地震学や地形学などの学会で、東洋大学の渡辺満久教授などの研究グループが発表したものです。
研究グループは、志賀原発のおよそ9キロ北にある「富来川南岸断層」について調査した結果、堆積した火山灰の年代などから、今からおよそ13万年前以降に動いた活断層の可能性があると指摘しています。
国が6年前に見直した原発の耐震指針では、13万年前以降に動いたことのある断層は、地震を引き起こすおそれのある活断層とみなして揺れの大きさを推定し、原発の強度が十分か検討することを求めています。
渡辺教授は「断層は志賀原発の方向に向かって海底にも伸びている可能性があり、原発の耐震性に影響するおそれがある。詳しい調査を行うべきだ」と話しています。
原子力安全・保安院は、今回の発表の内容を精査して、今後、北陸電力に再調査を指示するかどうか検討することにしています。
一方、北陸電力は「今回の研究報告によって、富来川南岸断層が13万年前より以前に動いた古い断層だというこれまでの見解を覆されるものではないと思われるが、内容を分析したうえで、追加調査の必要性を検討することも含めて適切に対応したい」とコメントしています。

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