特集ワイド:活断層って何? 地層ズレ、大地変形…「M8級」の恐れも
2012年05月23日
佐藤比呂志・東大地震研究所教授(地質学) 震災によって、プレート境界のひずみが解消され、西方向に押されていた日本列島は東へと動いた。昨年4月11日には福島県いわき市でM7・0の内陸地震が起き、活断層の大きな割れ目が現れましたが、この断層が前回動いたのは4万年前。3月11日の震災が“寝た子”を起こしたと考えられる。内陸の活断層は震災の影響で不安定化し、その状態は今も続いています。
活断層は一定の間隔で動くとされてきましたが、そうとも限りません。過去にも、南海トラフなどプレート境界型巨大地震の前後には内陸において活断層型の大地震が起きており、両者の関係を精査する必要があります。
Q 佐藤さんらの研究チームは昨年、富士山直下に活断層がある可能性が高いことを突き止めました。