アップル:サムスン電子のタブレット販売差し止め新たに請求
5月21日(ブルームバーグ):米アップルは、韓国のサムスン電子に対する特許侵害の訴えをめぐる米連邦高裁の事実認定を踏まえ、同社のタブレット型コンピューター(PC)「ギャラクシー・タブ10.1」の即時販売差し止めを求める裁判所命令を新たに請求した。
アップルは昨年、スマートフォン(多機能携帯電話)とタブレットをめぐる広範な特許争いの一環で、カリフォルニア州サンノゼのルーシー・コー米連邦地裁判事に同様の措置を求めたが、同判事は同年12月に差し止め請求を退けていた。
ワシントンの連邦高裁は今月14日、特許侵害訴訟の結果を待つ間、アップルは米国内でサムスン製タブレットの販売差し止めを求めることができると説明。アップルの18日の届け出によると、連邦高裁は同社が勝訴に必要な根拠を示すことができなかったとしたコー判事の昨年12月の判断を支持しなかった。
アップルは届け出で、「特許を侵害しているギャラクシー・タブ10.1に対し、裁判所は追加の審理を行うことなく販売を仮差し止めすることが可能であり、そうしなければならない」と主張。「サムスンが同タブレットの販売を継続する限り、デザイン性の希薄化や販売損失、市場シェア低下などを通じてアップルに追加的な損害が生じる」と訴えた。
サムスン電子の広報担当アダム・イエーツ氏にアップルの提訴に関するコメントを求めて電子メールを送付したが、今のところ返信はない。
コー判事は、両社の和解に向けてアップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)とサムスン電子の崔志成CEOに21、22両日に直接会って話し合うよう命じている。
原題:Apple Asks for Court Order Blocking Samsung TabletComputer (1)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:サンフランシスコ Joel Rosenblatt jrosenblatt@bloomberg.net
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更新日時: 2012/05/22 09:40 JST