橋下徹大阪市長と、大阪維新の会、公明の両市議団幹部が22日、教育関連2条例案の修正について大筋で合意した。橋下氏や維新が公明側の主張を一部受け入れ、2条例案は職員基本条例案とともに、開会中の5月議会で可決される見通しとなった。
維新は教育行政基本条例案の修正案として、愛国心を持った人材の育成を基本理念として盛り込み、市立学校活性化条例案には保護者らが参加する学校協議会の設置を義務化せず、未設置校では教員評価に相対評価を導入する提案をしていた。
これに対し公明は「維新側の理念が色濃い修正案で、とてものめない」と反発。22日の協議では、基本理念とした「愛国心にあふれる人材を育てる」といった記述を削除し、前文に「グローバル人材の育成」との表現を入れることで合意。教員の評価については、学校協議会を必ず置くことを前提に相対評価の導入をやめ、3月に成立した府条例と同様、絶対評価で統一することとした。
ただ、維新による学校活性化条例案の修正案で、各校長が教員の勤勉手当額を決めるとした条項については、橋下氏が「公募校長の組織マネジメントの武器にしたい」と主張。公明側と折り合いがつかず、引き続き調整をすることにした。(坪倉由佳子)