徳島県内の飲食店員と高校生ら6人が男性会社員への殺人未遂容疑などで逮捕された事件で、県警は23日にも、うち5人を強盗殺人未遂容疑で再逮捕する方針を決めた。新たに被害者とされた派遣社員の少年(18)は、男性会社員の事件で逮捕されている。県警は少年が警察に被害を届け出ないよう、男性会社員に対する事件に巻き込み、「共犯者」に仕立て上げた可能性があるとみて調べる。
捜査関係者への取材でわかった。県警などによると、飲食店員の家長崇裕(たかひろ)容疑者(20)=殺人未遂と逮捕監禁の罪で起訴=と男子高校生4人は4月下旬、徳島市内で同じグループの派遣社員の少年=殺人未遂などの非行内容で家裁送致=に殺意を持って暴行を加え、腕時計を奪うなどした疑いがもたれている。
県警は、家長容疑者らは少年が警察に届け出ないよう、5月1日未明、少年を巻き込み、男性会社員への殺人未遂事件を起こしたとみている。6人は会社員を自宅から拉致し、板野町内の山中で木刀で頭を殴るなどし、2週間のけがを負わせたとされる。現場を偶然通りかかった猟師が発見し、6人は逃走した。男性会社員は家長容疑者と幼なじみだったが、高校生らと面識はなかったという。