民主に大幅延長論…党内融和と首相のメンツ両立
読売新聞 5月22日(火)11時0分配信
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党分裂を招きかねない消費税率引き上げ関連法案の採決を先送りすることで党内融和を維持する狙いがあるが、野田首相の求心力が低下するリスクも伴うため、政府・民主党内での綱引きがしばらく続きそうだ。
輿石幹事長は21日、党の参謀本部となる「社会保障と税の一体改革推進会議」の初会合で、「会期末まで1か月、土日を除くと20日余りしかない。首相官邸と党に溝があると言われているが、とんでもない。一致結束して法案成立に努力したい」とあいさつした。
衆院の一体改革特別委員会は21日、野党側の質疑が始まったが、自民党との修正協議の見通しは不確定要素が多い。「参院の審議時間も含めると、成立には少なくとも7月まではかかる」(国対関係者)ため、延長は不可避な情勢だ。21日の輿石氏の発言には、会期延長に含みを持たせたとの見方が出ている。
ただ、延長の是非や延長幅をめぐっては、政府・民主党内に温度差がある。党内融和を優先する輿石氏の本音は、「会期を延長せず、関連法案を継続審議にする」(周辺)ことだとされる。輿石氏は、小沢一郎元代表グループ議員らが採決で造反し、党が分裂することを最も懸念しているという。
野田首相や岡田副総理ら政府側は、会期を延長したうえで、民主党代表選が行われる9月末までに消費増税法案の採決・成立を図る意向だとされる。継続審議となった場合は「今国会の法案成立に命をかける」とする野田首相のメンツが保てないためだ。首相周辺は「継続審議は野田政権の終わりを意味する」と警戒感をあらわにする。
このため、「党内融和と首相のメンツを両立する案」(執行部)として、党代表選後までの大幅延長が検討されているという。党幹部は、「党内融和を維持したまま“持久戦”に持ち込めば、最終的に自民党が折れざるを得ない」と狙いを語る。
最終更新:5月22日(火)11時0分
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