(CNN) ドイツで身柄を拘束された反捕鯨団体シー・シェパード代表のポール・ワトソン容疑者は21日、25万ユーロ(約2500万円)の保釈金を払って保釈された。
ワトソン容疑者はコスタリカの国際指名手配に基づき、先週ドイツ・フランクフルトの空港で拘束されていた。コスタリカ当局によると、シー・シェパードのメンバーは2002年にグアテマラ沖でコスタリカの漁船を危険にさらしたとされる。
今後はコスタリカの請求を受けてワトソン容疑者の身柄を同国に引き渡すかどうかについて、ドイツ司法当局が判断を下す。
保釈されたワトソン容疑者は裁判所前で02年の事件について振り返り、「我々はサメを守るために行動する必要があった。もちろんあの密猟者たちには、政府という非常に強力な味方が付いている」と主張した。
シー・シェパードもウェブサイトや交流サイトを通じて支援を呼びかけ、自分たちに不正はなかったと主張、「シー・シェパードが世界の海洋生物保護に関して効率性を高めていることから、敵は我々を阻止するためにあらゆる手段を使ってきた」と訴えている。ワトソン容疑者の移送請求についても「公海でのフカヒレ漁阻止においてシー・シェパードが勝利したことに起因する」との見方を示した。
ワトソン容疑者は米国のテレビ番組で日本の捕鯨船に対する妨害活動が紹介され、スター的存在になっている。